「漫画本」で集客 市川店舗、売り場の3割 DVD・CDレンタル店に“新勢力”

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売り場面積の3割をコミックレンタルが占める「TSUTAYA 市川オリンピック店」では、映像化コーナーを設けている=市川市
売り場面積の3割をコミックレンタルが占める「TSUTAYA 市川オリンピック店」では、映像化コーナーを設けている=市川市

 DVDやCDを貸し出す「レンタルショップ」が様変わりしている。映像(DVD・ビデオなど)や音楽(CD)が中心だったレンタル商品に、コミック(漫画本)が加わり、勢力を伸ばしている。ネットでの映画作品や楽曲のダウンロードが増える中、新たなコンテンツ提供で集客を狙っている。

 市川市市川1のレンタル大手「TSUTAYA」の市川オリンピック店では、売り場面積の3割を漫画本が占める。その数は4万冊ほど。「話題の映像化コミック」のコーナーには少年、少女漫画から青年、レディースコミックまで多様なジャンルがずらりと並ぶ。

 同社は「気軽に漫画を楽しんでもらえるスタイルを」と2007年4月から漫画本のレンタルを開始。県内では今春、78店舗のうち7割にあたる53店舗で導入している。同社の分析では、10代の男性の多くが「漫画本を購入」し、30~40代の女性は「漫画本レンタルが人気」という。理由について「保管場所がなくても読めるのが漫画本レンタルのメリット」と見ている。

 日本映像ソフト協会(東京)の「映像ソフト市場規模及びユーザー動向調査2017」によると、13年と比べて「レンタル」の利用率は22・4%減と減少傾向。一方、有料動画配信サービス利用は3・8倍と消費者が「リアル店舗」から「配信型」に移行しつつある。「配信型」が伸び、「店舗」が落ち込む傾向が、同データから読み取れる。

 「店舗」の厳しい状況の打開へ、漫画本レンタルへの期待を込め、TSUTAYAは「『手軽に楽しめる』とコミック好きに支えられ利用数は増えている」と手応え。最近増えているのは、ネットのアプリで漫画を読んでから、興味ある漫画本をレンタルするケース。また、実写化された映像コンテンツと漫画本を同時にレンタルして楽しむ客もいるという。同社市川オリンピック店の安河内祐輝店長は「漫画本をレンタルした人が新刊を購入することもある」と話す。

 同店では実写化された漫画本が一目で分かるよう、まとめて陳列。市川市の大学4年の男性(21)は「漫画本をレンタルして本当に気に入ったら購入する」と活用している。同市の女性ウェブデザイナー(42)は「ネットで試しに読んで、続きが気になったら漫画本をレンタルする」という。

 同社で、漫画本レンタルの“存在感”は徐々に大きくなっている。漫画本レンタルは、出版社や著者にも利益が還元されるため、担当者は「著者に利益が還元される仕組みを守りながら、新しいスタイルで売り上げを伸ばしたい」と意気込んだ。