元所長らに有罪判決 地裁「不適切な癒着が背景」 千葉市官製談合 

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 千葉市発注工事を巡る官製談合事件で、2件の入札情報を業者に不正に漏らしたとして官製談合防止法違反の罪に問われた同市緑土木事務所の元所長、内山恵市被告(60)=懲戒免職、同市若葉区多部田町=に千葉地裁(野原俊郎裁判長)は29日、懲役1年10月、執行猶予3年(求刑懲役2年)の判決を言い渡した。

 内山被告からの情報を基に落札したとして公契約関係競売入札妨害の罪に問われた「伊藤工務店」(同市中央区蘇我1)の元営業担当、池田厚美被告(70)=同区南町3=と、2件のうち1件で池田被告と共謀した同社の元代表取締役社長、伊藤大介被告(45)=同区蘇我1=にも同日、いずれも懲役1年6月、執行猶予3年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

 判決理由で野原裁判長は「入札の公正を著しく害し、市民の信頼を大きく損なった」と非難。内山被告が池田被告から物品を贈られたり、金品を受け取ったりしていた恩義から「ほとんど抵抗なく入札の秘密事項を教えており、不適切な個人的癒着を背景に常習的に行われた。求められて教えたとしても厳しい非難は免れない」と指摘した一方で、「懲戒免職処分を受け、社会的制裁を受けている」とした。

 池田被告に対しては「金品提供を含む働き掛けで癒着関係をつくり出し、積極的に情報提供を求め悪質」、伊藤被告へは「池田被告の不正行為を容認し、入札の重要な役割を果たした」としたが、それぞれ退職、社長辞任していることから執行猶予付き判決とした。

 判決によると、内山被告は市街路建設課長だった2016年7月に行われた市発注の道路改良工事の入札を巡り、工事価格や技術評価点を池田被告に漏えいし、2億1200万円で落札させた。また同所長だった昨年5月、同様に陸橋工事の入札情報を漏らし2億700万円で落札させ、公正な入札を妨害した。伊藤被告は池田被告が得た情報を基に、道路改良工事の入札額を決め応札した。

◆「信頼回復へ全力」防止策を実施へ 千葉市の熊谷市長

 千葉市緑土木事務所の元所長に対する有罪判決を受け、同市の熊谷俊人市長は「改めて重く受け止めている。速やかに不祥事防止策を取りまとめて実施したい。引き続き職員一丸となり、再発防止と市民からの信頼回復に向け全力で取り組む」とコメントした。

 市はきょう30日、全庁的に再発防止策を検討する「市コンプライアンス委員会」(委員長・鈴木達也副市長)を開催する。官製談合も含め、さまざまな不祥事を防ぐ取り組みを議論する会議で、具体策をまとめる方針。