刃物傷は肺到達か 容疑者、自転車で逃走 流山の男性刺傷事件

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男性が背中を刺された殺人未遂事件の現場で実況見分する捜査員=21日午前、流山市東初石2

 流山市の住宅街の路上で同市の男性会社員(58)が刃物のようなもので背中付近を刺され重傷を負った事件で、傷が肺に到達する深さだったとみられることが21日、千葉県警への取材で分かった。容疑者は背後から近づき、刺した後に自転車で逃走したとみられる。原さんは襲ってきた人物に心当たりはないと話しているという。

 県警によると、男性は20日午後6時40分ごろ、同市東初石2の住宅街の路上で「刺された」と自ら110番通報した。

 流山署員が駆け付けた際は路上に倒れていたが意識はあり、「痛いと思った時に左側から自転車が通り過ぎていった。自転車は(現場から北の東武野田線)江戸川台(駅)方向へ行った」と説明。左背部を1カ所刺される重傷を負い、病院に搬送された。一時意識不明だったが、その後意識を取り戻し病院で治療が続いている。現場に凶器は残されておらず、自転車も見つかっていない。

 現場近くの公園にいた女子高生ら4人が、男性が発したと思われる「人殺し」との叫び声を聞いて現場に駆け付け、110番の電話を代わって通報した。叫び声を聞いた後、そのうちの1人が現場の方向から江戸川台駅方面へ向かう自転車を目撃したという。

 都内に勤務する男性は、東武野田線初石駅から歩いて帰宅中だったとみられる。

 県警は、突然刺され、貴重品など所持品を取られていないことや、男性を巡るトラブルが確認されず、目的が判然としないことなどから、通り魔の可能性が高いとみて、周辺の防犯カメラ映像の解析を進めるなど、逃げた容疑者の行方を追っている。

 事件後は、機動隊員ら約130人態勢で現場周辺を警戒しているが、同様の被害は確認されていない。

◆凶行、不安広がる住民

 流山市東初石2の路上で20日夜発生した殺人未遂事件。一夜明けた21日、閑静な住宅街の一角で突然起こった凶行に、住民らは「長く住んでいるがこんな事件が起こるのは初めて」「犯人を早く捕まえてほしい。そうでないと心配」と不安の声を上げた。

 現場は東武野田線初石駅から北へ約300メートルの住宅街。県立流山高校や流山中央病院に近く、一戸建て住宅やマンションが立ち並ぶ。事件が起きた市道は、駅への近道として通勤、通学で多くの住民が利用している。

 自転車で駅に向かう途中の女子大学生(18)は「昨日の夕方も、ここを通った。ずっと住んでいてこんな事件はなかったので驚いている。夜は怖くて通れない」と話した。

 規制線が張られた現場を心配そうに見ていた近くに住む無職男性(66)は「現場に向かう救急車のサイレンを聞いた。今朝のテレビで事件だったと知ってびっくりした。30年住んでいるが、まさかこんなことが起こるとは…」と絶句。

 無職男性(82)は「早く犯人を捕まえてくれないと、安心して外を歩けない」と不安の表情を浮かべた。