弟殺害に懲役18年求刑 弁護側は殺意否定 酒々井遺体切断 千葉地裁

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 酒々井町上本佐倉1の自宅で2016年、同居していた弟を殺害して遺体を切断したなどとして、殺人と死体損壊・遺棄などの罪に問われた竹内愛美被告(26)の裁判員裁判の論告求刑公判が23日、千葉地裁(高木順子裁判長)で開かれた。検察側は「悪質で凄惨(せいさん)な犯行」として懲役18年を求刑。弁護側は殺人罪について「正当防衛が成立する」として、殺意を否定し、結審した。判決は3月5日。

 検察側は論告で、弟の老人福祉施設職員、諒さん=当時(21)=を殺害したのは正当防衛とする弁護側の主張に対し、被告が目立ったけがを負っておらず、被害者より体格で劣っているとし「先に攻撃を加えられたら対抗して勝つことは困難。不意を突いて反撃のいとまを与えず、首などを攻撃した」と指摘。「救命措置を取ることなく、遺体をバラバラに解体して隠す行動は正当防衛なら理解しがたい」と非難した。

 弁護側は最終弁論で「二人の関係に変わった様子や準備行為はない。殺害する動機はない」と強調。「包丁を持って蹴ってくる被害者にパニック状態になり、手元にあった(別の)包丁を拾って反射的に突き出した」と反論し、「被告の供述には変遷があるが、被害者が包丁を持って近づいてきた話は一貫してぶれていない」と訴えた。

 竹内被告は最終意見陳述で、「未来ある弟が幸せになれる可能性をつぶしてしまい、後悔と絶望しかない。自分をすごく恨んでいる。申し訳ない気持ちでいっぱい」と述べた。与えられた約2分間が近づいても冗舌に話し、裁判長から話をまとめるように促される場面もあった。

 起訴状によると、竹内被告は16年8月31日、諒さんを包丁で刺すなどして殺害。同年9月12日までの間に遺体を切断し、冷蔵庫内に隠すなどしたとしている。殺害後に諒さんのクレジットカードで買い物をしたとして電子計算機使用詐欺罪にも問われている。