79歳夫に猶予判決 つえでたたき妻死なす 千葉地裁

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 茂原市内の自宅で2016年11月、妻をつえなどでたたき死亡させたとして、傷害致死の罪に問われた同市中の島町、無職、渡辺亘浩被告(79)の裁判員裁判が7日、千葉地裁で開かれ、高橋康明裁判長は「重篤な傷害を負わせる危険な犯行だが、心神耗弱が認められる」として懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。

 高橋裁判長は食事後の片付けを巡り「いつもは従順な妻が初めて自分の指示に従わず腹を立てたことが動機で、同情の余地はない」と判断。アルツハイマー病による軽度認知障害と飲酒酩酊(めいてい)の影響を認め「自らの行動を制御することが困難だった疑いを踏まえると強く非難できない」と述べた。

 一方で「長男、長女が処罰を望んでいない。アルコールの治療を受けるなど、事件に向き合う兆しがみえる」などと、執行猶予を付けた理由を述べた。

 判決によると、渡辺被告は16年11月4日午後、妻の郷子さん=当時(74)=に対し、持っていた孫の手やつえで顔や腰などを多数回たたく暴行を加え、翌5日ごろ、外傷性ショックにより死亡させた。