千葉県前所長、業者を起訴 前課長は略式罰金80万円 入札妨害

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 千葉県職員2人が県発注の排水路工事の工事情報を業者側に不正に漏らした入札妨害事件で、千葉地検は13日、官製談合防止法違反の罪で、県東葛飾土木事務所の前所長、佐藤政弘容疑者(58)=千葉市緑区あすみが丘4=を起訴した。千葉区検は同日、同罪で同事務所前維持課長、佐藤好明容疑者(51)=船橋市習志野台2=を略式起訴。千葉簡裁は罰金80万円の略式命令を出し、佐藤前課長は即日納付した。地検は工事情報を得て落札して公正を害したとして、公契約関係競売入札妨害の罪で、建設会社「岡本組」(松戸市大金平3)の元取締役、高松英範容疑者(74)=同市二ツ木=も起訴した。

 起訴状によると、佐藤前所長は2016年6月30日、同事務所で、同年8月25日入札執行の排水路工事の予定価格(1億1672万円)に近い金額を高松被告に不正に漏らし、7~8月には電話や同事務所で、入札参加予定業者数や業者名、総合評価方式で落札業者を決める際に参考とする各業者の技術評価点を教えたとされる。また、共謀した佐藤前課長は落札額の下限の目安となる調査基準価格(1億361万円)が1億300万円に近い金額だと高松被告に伝え、岡本組に同価格1億550万円で落札させ、公正を害したとしている。

 地検と県警は3人の認否を明らかにしていない。略式起訴とした佐藤前課長について地検は、漏らした内容が調査基準価格だけであることなどから「関与の度合いを考慮した」とした。

 捜査関係者らによると、2015年4月に佐藤前所長ら2人が同事務所に異動した後に高松被告と関係を深め、高松被告が工事情報を教えるよう持ち掛けたとみられる。高松被告は同事務所を頻繁に訪問し、入札前後に佐藤前所長を含む複数の県職員や県議らと会食を重ねていたという。

 現在、佐藤前所長は県千葉土木事務所長、佐藤前課長は県印旛土木事務所維持課長。2人が所属する県土整備部は「起訴されたことは重い事実。県民の信頼を裏切り、大変申し訳ない事態。コンプライアンス(法令順守)意識の徹底を図る」とコメント。近日中に検証委員会を立ち上げ、法令順守指針見直しなどの検討を進める。