大多喜で観測最大91ミリ 富津、国道でがけ崩れ JR155本運休4万人影響 千葉県南に豪雨

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土砂が押し寄せ壊れた民家の玄関。男性の手の高さぐらいまで土砂が堆積していたという=28日午前11時50分ごろ、富津市竹岡
大雨の影響で、約200メートルにわたり冠水した市道=28日午前11時10分、いすみ市佐室

 前線を伴った低気圧が接近した影響で、関東甲信の南部では28日朝、非常に激しい雨が降った。気象庁は記録的短時間大雨情報を出し、河川の増水や土砂災害に警戒を呼び掛けた。大多喜町では、1時間雨量の観測史上1位を更新し、91ミリを記録。富津市の国道127号ではがけ崩れが発生し、国道が上下線で通行止めとなった。JRなど交通網が乱れたほか、小中学校288校が休校(一部)などの措置を取った。

 気象庁によると、記録的短時間大雨情報が出たのは富津市、いすみ市、大多喜町。大多喜町と神奈川県三浦市では、1時間雨量の観測史上1位を更新した。低気圧に向かって湿った空気が流れ込んだため、本州の広い範囲で大気の状態が非常に不安定になっていた。

 銚子地方気象台によると、大多喜町では午前7時26分、1時間雨量で観測史上最大となる91ミリを記録。君津市坂畑と鋸南町で64・5ミリ、市原市牛久で53ミリを記録し、9月の観測史上最大となった。

 富津市竹岡地先の国道127号では午前6時15分ごろ、大雨によるがけ崩れが発生。幅約20メートルにわたって土砂が道路に流れ込み、上下線が通行止めとなった。国交省千葉国道事務所によると、迂回(うかい)路を設定し、斜面からの土砂の流出を防ぐため、道路上に土のうを設置するなどの復旧作業を実施。午後7時現在で復旧のめどは立っていない。

 千葉県水防本部によると、午前9時に君津市中島の小糸川で氾濫危険水位を超える4・94メートル、同8時に鴨川市貝渚の加茂川で4・03メートル、同10時に山武市椎崎の作田川で1・65メートルが観測され、氾濫危険情報を出して注意を呼び掛けた。

 県によると、午後4時現在で床上・床下浸水はいすみ、富津など4市1町で計18棟。がけ崩れは富津市のほか大多喜町でも1カ所で発生した。いすみ市の古沢、太東、千町、浪花地区、君津市の小糸川周辺地域の計1390世帯を対象に避難指示が出されたほか、市原市や大多喜町など6市4町の計5487世帯に避難勧告が出された。避難所も君津市内の公民館や小学校など計11カ所に設置された。

 県と銚子地方気象台は、勝浦、市原、鴨川、君津、富津、南房総、いすみ、一宮、睦沢、長柄、大多喜、御宿、鋸南の7市6町に土砂災害警戒情報を出した。

 交通機関も乱れた。JR千葉支社によると、内房線は君津-館山間の上下線で一時運転を見合わせ、一部最大約9時間40分の遅れが出た。久留里線で全線、外房線で上総一ノ宮-勝浦間の上下線で運転を見合わせたほか、総武本線や成田線でも運休や遅れが出た。特急を含む上下線計155本が運休し、乗客約4万1400人に影響した。

 東京湾フェリーも金谷-久里浜間で一時運行を見合わせた。