被告、起訴内容認める 弁護士の死亡男性預金横領 千葉地裁

  • LINEで送る

 相続人のいない死亡男性(千葉県内)の相続財産管理人に選任された弁護士が、預かっていた男性の預金を着服したとされる事件で、業務上横領の罪に問われた第二東京弁護士会に所属する永野貫太郎弁護士(74)=東京都町田市=の初公判が9日、千葉地裁(滝川和歌子裁判官)で開かれ、永野弁護士は「その通りでございます」と、起訴内容を全面的に認めた。

 起訴状などによると、2011年2月25日~15年11月6日、30回にわたり、東京都港区内の銀行支店など4カ所で、自分で使う目的で、男性名義の預金口座から払い戻しを受けて着服、同支店に開設された「預り口弁護士永野貫太郎」名義の普通預金口座に振替送金して計2166万円を横領したなどとしている。

 検察側の冒頭陳述によると、永野弁護士は09年11月19日、千葉家裁八日市場支部の審判により、男性の相続財産管理人に選任。相続人のいない男性の預金管理などの業務にあたっていた。07年ごろから弁護士としての収入が徐々に減りはじめ、事務所経費の支払いに窮するようになった。

 その後、クレジットカードのキャッシングやカードでカメラなどを買い現金化するなど自転車操業状態となり、10年9月ごろにはカード4社の残高が約617万円に。横領した現金は事務所経費とキャッシングの支払いに充てていたという。

 永野弁護士の主任弁護士は公判の冒頭「弁護士として驚がくしぼう然となった。人権擁護に関わる弁護士で被告人を知らない人はいない。驚くとともに察知することができず、無力感を感じている」などと意見を述べ、永野弁護士は被害弁償に向けて自宅を売却中であることを明かした。