ノリ網傷つける事故多発 被害100万円超、泣き寝入りも 富津・木更津沖でプレジャーボート

  • 0
  • LINEで送る

ノリ網に絡まり航行不能となったプレジャーボート(木更津海保提供)
ノリの養殖網に絡まったプレジャーボートのプロペラ(木更津海保提供)

 江戸前ノリの一大産地である富津市や木更津市の沖合に養殖網を張るシーズン中、プレジャーボートのプロペラが網に絡まり航行不能になる事故が後を絶たないとして、木更津海保や漁協が注意を呼び掛けている。

 富津市や木更津市ではノリ養殖が盛んで、おおむね10月から4月まで、養殖網が沖合約2~3キロ以内の漁場に張り出される。

 同海保などによると、漁場の周りには目印のブイがあるが、意識しないと見つけられない小さいものもあり、網は目視では分かりづらい。網がない夏に通過できたため、冬も同様に入り込むケースが目立つという。

 同海保の集計によると、木更津市と富津市沖では、昨年は3隻、一昨年は4隻が航行不能になる海難事故が発生。今シーズンも昨年10月10日に木更津市沖で起きた。被害額は、養殖設備費や張り替えの人件費を含め、1件あたり数十万円から100万円以上に上る。

 この他、絡まった網を切って逃走し、漁師側が相手方に賠償請求できず泣き寝入りせざるを得ない場合もあるという。

 県内のノリ生産量の5~6割を占める富津市の新富津漁協の担当者は「網が使えなくなると大打撃。最近は釣り人のルアーが引っ掛かった網をそのまま巻き取り、漁師がけがをしたり機械が壊れたりする被害も多い」と悩む。

 同海保は「出港前に航路に何があるかをマリーナなどで確認し、この時期にはノリ網があると認識してほしい」としている。