千葉県警、本社など捜索 JFE子会社、鉄筋耐震研究で賄賂か

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JFEテクノワイヤの鋼線営業部、フープ筋営業部の家宅捜索に入る県警などの捜査員=6日午前9時すぎ、東京都台東区

 建物の耐震性に関する大阪大とゼネコン2社の共同研究を巡る汚職事件で、役員らが贈賄の疑いで大阪府警と千葉、神奈川両県警の合同捜査本部に逮捕された鋼線メーカー「JFEテクノワイヤ」(本社千葉工場・千葉市中央区新浜町)は、主にワイヤーロープなどの製造・販売を行う一方で、高い材料強度を持つ鉄筋で耐震性能を高める「高強度せん断補強筋」の研究を進めてきた。

 同社ホームページなどによると、「高強度せん断補強筋」は建物に使用される柱や梁(はり)部材の強度を高めるための鉄筋の一種で、強度が高まれば、従来より少ない使用量で所定の耐震性能が確保できるほか、帯鉄筋の細径化により鉄筋間隔が大きくなり、コンクリートの充填(じゅうてん)性も向上する。同社では新幹線の高架化工事にも実績があるという。

 同合同捜査本部では、こうした研究を進める中で、耐震工学の権威として知られる倉本容疑者と良好な関係を築き、業界内での地位向上や研究で便宜を図ってもらう狙いがあったとみて調べている。

 同社の前身は1971年10月、川崎製鉄鋼索溶接棒工場の鋼索部門を分離し設立された川鉄鋼線工業。2003年4月、川崎製鉄と日本鋼管の経営統合により川鉄テクノワイヤからJFEテクノワイヤに社名変更されている。

 同合同捜査本部は6日、千葉市中央区の本社千葉工場や東京都台東区の鋼線営業部、フープ筋営業部などの関係各所の家宅捜索を行った。同営業部では午前9時すぎに捜査員約15人が駆け付け、関係書類などを押収した。