元警視庁巡査長に20年求刑 千葉地検「強い非難されるべき」 女性宅侵入乱暴事件

 元警視庁巡査長が女性宅に忍び込み乱暴したとされる事件で、強盗強姦(ごうかん)や住居侵入、窃盗などの罪に問われた元警視庁上野署巡査長、林尚弘被告(37)の裁判員裁判の論告求刑公判が11日、千葉地裁(石井伸興裁判長)で開かれ、検察側は「当時警察官だったにもかかわらず犯行を思いとどまらなかった。強い非難をされるべき」などとして懲役20年を求刑した。

 検察側の論告によると、林被告は約1年にわたり起訴されただけでも22件の犯罪を繰り返した。あらかじめガスバーナーを用意して「焼き切り」という手慣れた手口で窃盗を続け、被害総額は現金で計100万円以上、物品で計130万円以上に及んだ。検察側は「警察官として武道の心得のある林被告がバタフライナイフとスタンガンという危険な凶器を使い、さらに『殺す』などと強烈な文言を浴びせた危険な犯行」と指摘。さらに、「凶器は通常、被害者と対面しない空き巣では使われない。突発的犯行ではなく一定の計画性があった」と述べた。

 一方、弁護側は最終弁論で「当時警察官だったことを考えれば責任は重大」などとしたうえで、住居侵入、強盗強姦事件、住居侵入、強盗強姦未遂事件、邸宅侵入、強盗致傷事件の3件以外では凶器を使用していないことを指摘し「計画されたものではなく突発的だった」と主張。市川市内の女性にスタンガンを押し当てたとされる事件についてはあらためて強盗致傷罪の成立を否定した。

 グレーのスーツ上下に青いネクタイ姿で出廷した林被告は、一語一語言葉を選びながら「被害者の方々に大変な苦痛と恐怖を与え、大変申し訳ありませんでした。一生かけて償っていきます」と述べた。


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