安全、準備に不安の声 千葉市周知へ各種講座開催 マイナンバー制度

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千葉商工会議所が企業向けに開催したマイナンバー制度対策セミナー=9月24日、千葉市中央区

 マイナンバー制度は、行政事務の効率化につながる利点はあるものの、認知度はまだまだ低く、情報漏えいなどの懸念は払しょくできないままの船出となった。千葉市は制度周知へ職員による市民向け出前講座、商議所らとの企業向け講座などを開催しているが、参加者からは、セキュリティーや準備などに対する不安の声が上がっているようだ。

 千葉市業務改革推進課によると、市は6月から自治会や福祉団体などの要請を受けて市職員を派遣する、「マイナンバーであなたの生活が変わります」と題した出前講座を行っている。5日までに計17回開催し、制度自体の説明や手続き、利便性などを約1時間かけて説明してきた。

 説明後の質疑応答では、手続きのほか、「なりすましへの対策は」などセキュリティーに関する質問や、個人情報を一元管理されることで「プライバシーが守られるか不安」といった声が上がるという。現在も7、8件派遣依頼がある。

 市は今後も講座を通じて粘り強く説明していく方針だ。なお、9月28日時点で市コールセンターには151件、同課にも約80件、制度の手続き、セキュリティーについて問い合わせの電話があったという。

 企業へは、8月に千葉商工会議所と共同で中小事業者向けの「マイナンバー制度セミナー」を開催し約120人が参加。また、千葉東税務署とも6月に合同説明会を3回開き約90人が参加した。

 セキュリティー対策や管理システムの導入など、どこまで対応すればいいのかが企業側の一番の関心事だったという。ちなみに、千葉商議所が8月に会員企業489社に実施した、制度についてのアンケートでは「制度への準備を既に進めている」との回答はわずか11%だった。

 ◇マイナンバー制度 国や自治体が管理する個人情報を共通の番号で結び付け、効率的に管理する制度。同様の仕組みは歴代政権が検討してきたが、国民の反対が強く、2003年に自治体の事務効率化を目指して導入した「住民基本台帳カード」も普及が進まなかった。その後、07年の「消えた年金」問題をきっかけに、年金記録を管理しやすい番号制度が注目され、13年にマイナンバー法が制定された。ことし9月には、金融機関の預金口座に個人番号を付ける改正法も成立した。