2015年7月31日 10:35 | 無料公開
睦沢町で2014年2月、井戸掘削会社社長の男性=当時(61)=が自宅に侵入してきた男に刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた無職の男(64)に対し、心神喪失として無罪を言い渡した千葉地裁判決について、千葉地検は30日、控訴を断念したことを明らかにした。控訴の期限の同日が過ぎれば、男の無罪が確定する。
地検は「判決の内容を精査、検討したが、原判決を覆すことは困難と判断した」とコメント。今後、心神喪失者等医療観察法に基づく措置を地裁に申し立てる。
千葉地裁は16日、男の殺害行為を認めたうえで、「統合失調症の影響を強く受けており、行動を制御することが困難だった。心神喪失状態だったとの合理的な疑いが残る」と述べ、男を無罪とした。検察側は「男は心神耗弱の限度で責任能力はある」と主張し、懲役10年を求刑していた。
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