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違法汚水 5年間 不二サッシに改善指示 市原市

東京湾への不適切な排水があったことなどを謝罪する不二サッシの土屋英久社長(右)ら=5日、市原市役所
東京湾への不適切な排水があったことなどを謝罪する不二サッシの土屋英久社長(右)ら=5日、市原市役所

 市原市は5日、同市八幡海岸通に工場を置く「不二ライトメタル」(本社・熊本県)が水素イオン濃度が基準値を上回るとみられる汚水を東京湾に排出していたとして水質汚濁防止法に基づく改善命令を、親会社「不二サッシ」(同・川崎市)に環境保全協定に基づく改善指示を、それぞれ出した。基準値超の汚水排出は2009年から常態化し、作業員が水質計測値を不正操作していた疑いも明らかになった。

 市や両社によると、不二ライトメタルは09年ごろから汚水処理設備の故障で処理能力が落ち、処理しきれなくなった汚水を貯留水槽で保管。堆積物が増え保管しきれなくなり、基準値を超える汚水を海に流していたという。

 一部作業員が、排水前の水質分析で計測計のバルブを操作し、適正な計測値に偽ったうえで排出していた疑いもある。また、社内調査では同市との協定で届け出の必要がある特定設備の改造を無断で行っていたことも発覚した。

 5日、市原市役所で佐久間隆義市長は、不二サッシの土屋英久社長、不二ライトメタルの中重健治社長に命令書などを交付。「市民に対する重大な背信行為で極めて遺憾」とのコメントを発表した。

 市は、不二ライトメタルには汚水処理の施設や方法についての改善計画書を30日以内に、不二サッシには12月4日までに改善点の報告を求めた。市環境管理課は「今後提出される計画書などを精査し、適切な改善が図られるよう指導していく」とした。

 交付後、両社社長らは市役所で記者会見し、経緯を説明するとともに謝罪。土屋社長は「県民や関係者の信頼を裏切り、誠に申し訳なく、心よりおわび申し上げる」と陳謝した。

 不二ライトメタルは、水素イオン濃度(pH)の基準値5~9を大幅に超える強アルカリ性や強酸性を示す汚水を流していた疑いが持たれている。9月に同法違反容疑で千葉海上保安部が両社を家宅捜索、市も立ち入り調査を進めていた。千葉海保は押収資料の分析を進めている。


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