「値下げ」 二審も認めず 北総鉄道運賃訴訟

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 千葉県北西部と東京都東部を結ぶ北総鉄道の運賃が高すぎるとして、沿線住民らが国に北総鉄道への運賃値下げの命令などを求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁であった。坂井満裁判長は、請求を退けた一審東京地裁判決を支持、原告側の控訴を棄却したが、訴訟を起こすことができる「原告適格」の範囲を広げ認定した。

 訴訟では沿線住民に原告適格があるかが争点の一つになった。昨年3月の一審判決は「違法に高額な運賃が設定されれば、日常生活の基盤を揺るがす重大な損害を生じかねない」と示し、「利用者の利益の保護」を掲げる鉄道事業法の理念を踏まえ、沿線住民が運賃をめぐり訴訟を起こすことができると認めた。

 坂井裁判長は原告適格の範囲をさらに広げ、北総鉄道に乗り入れる京成電鉄成田空港線の運賃認可取り消しについても認めたが、「重大で明白な違法は認められない」などとして原告側の請求を退けた。

 東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見した原告の白井市、会社経営、山本一博さん(58)は「高裁でも原告適格が認められ、一歩前進したが、運賃値下げがかなわず残念」と肩を落とした。弁護団は上告について「判決内容を精査して検討する」とした。

 一方、北総鉄道企画室は「訴訟当事者でないため、コメントする立場にない」としている。