2023年10月13日 05:00 | 有料記事

千葉地裁
香取市で今年3月、無職女性(78)が同居する孫の小学男児(10)=当時(9)=の首を締めて殺害しようとした事件。千葉地裁は12日、殺人未遂罪に問われた女性に対し、懲役3年、執行猶予4年(求刑懲役4年6月)の判決を言い渡した。女性は裁判で自閉症スペクトラムなどの発達障害がある孫の育て方が分からず「疲れてしまっていた」と吐露。行政や学校にも相談したが、事態は好転せず負担は増える一方だった。女性が最愛の孫の殺害を決意するという最悪の選択をする経緯が法廷で明らかになった。
(報道部・吉田夏子)
検察側の冒頭陳述や法廷での証言などによると、事件当時、女性は夫と長男、長男の息子の孫と暮らしていた。長男が離婚し、さらに介護の仕事で多忙だったため、女性は孫が3歳の頃から、育児のほとんどを一人で担っていた。
男児は保育園を卒園する直前に、自閉症スペクトラムと注意欠陥多動性障害(ADHD)と診断を受け ・・・
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