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平和誓い慰霊碑に献花 機銃掃射で爆発42人犠牲 市長「語り継ぐのが使命」 山武・JR成東駅

慰霊碑に花を供え、頭を下げる参列者=13日、山武市のJR成東駅
慰霊碑に花を供え、頭を下げる参列者=13日、山武市のJR成東駅
祭壇に置かれた駅員の犠牲者一覧。未成年の少年らが多数含まれていたことが分かる
祭壇に置かれた駅員の犠牲者一覧。未成年の少年らが多数含まれていたことが分かる

 戦時中に米軍機の攻撃で駅舎が爆発し42人の尊い命が失われた悲劇から75年となった13日、山武市のJR成東駅で献花式が行われた。鉄道関係者や地元自治体幹部、市民ら約30人が参列。慰霊碑に花をささげて黙とうし、平和への思いを新たにした。

 悲劇は終戦2日前の1945年8月13日に起きた。当時一帯は早朝から激しい機銃掃射を受け、午前11時40分ごろ、弾薬を積み構内に停車していた旧日本軍の貨物列車に引火。被害を最小限にくい止めようと、駅職員と将兵らが懸命に消火活動を行ったが火勢は衰えず、18分後に大爆発を起こした。

 爆発の衝撃で駅舎ごと吹き飛ばされ、駅長以下職員15人と将兵27人が帰らぬ人になった。犠牲者の中には13歳の少年ら未成年者も複数含まれていた。

 13回忌に合わせ現地に「礎」と彫られた慰霊碑が建てられ、悲劇を風化させないために毎年献花式が行われている。

 式は事件発生時刻に始まり、同市の松下浩明市長やJR千葉支社の中川晴美支社長ら参列者が碑に花を供え、爆発時刻の午前11時58分に合わせ1分間の黙とうをささげた。

 中川支社長は「先人の犠牲の上に今の平和があることを忘れてはいけない」とあいさつ。松下市長は「戦争の過ちを二度と繰り返さないため、75年前に惨事があったことを後世に語り継ぐことが自分たちの使命」と誓った。

 「大きな爆音がして砂ぼこりが舞い、衝撃で地面に倒れ込んだ」と当時を振り返るのは、参列者で当時近くにいたという小川公平さん(85)。駅員だった友人の親が犠牲になり、翌日には一帯に切符やがれき、遺体の一部が残っていたという。「あれから75年がたち、社会が平和ぼけしている。平和はただでは得られない。努力して守っていかなければ」と力を込め、思いを口にした。


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