幻想的な光心癒やす ホタル復活計画5年目 君津の市民団体

親水公園を飛び交うホタルの光跡(君津市の笠嶋勧太さん撮影)
親水公園を飛び交うホタルの光跡(君津市の笠嶋勧太さん撮影)

 ホタルが幻想的な光を放ち、夜ごとに癒やしのひとときへと誘う。君津市の市街地にある親水公園で、市民団体がホタル復活に取り組み5年目。活動の成果となる飛び交う光を人々が満喫している。

 昔のようにホタルの舞う公園をつくろうと始まった「大道沢公園ホタルプロジェクト」(新井孝男代表、会員14人)。会員らは生育環境の調査や公園整備を続け、近くの市立外箕輪小学校の一角に「ホタル育成ハウス」を設けて幼虫を育てた。昨年11月には児童によるゲンジボタルの幼虫の放流も行われた。

 5月9日、今年初めてのホタルが舞い出し、会員らを喜ばせた。放流した幼虫が育ち、羽化したものだった。あいにくのコロナ禍。大々的に観察会は開けないが、会員らが見守る中、夕闇に包まれて三々五々に住民らが集まりだす。

 午後7時半ごろ、公園内を流れる小川沿いにホタルの光が点滅すると、「あっ、飛んだ。あそこにもいるよ」と子どもたちの歓声が上がる。「初めてホタルを見た」と笑顔の高校生や「昔を思い出す。懐かしいですね」と感慨深げな年配者も。自粛生活に耐えながら「近くに住んでいるので歩いて来た。感動的です」と語る住民ら、幅広い世代を和ませていた。

 土地区画整理で市街化される前の旧大道沢の自然を再現した同公園。全長1・2キロにわたる小川には、会員らによる努力でホタルの幼虫の餌になるカワニナも多く生息する。ホタル観賞は6月初めごろまで期待できそうだという。


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