旧「ヨーカドー市原店」譲渡で大筋合意 住友G3社から市原市に 公共施設など利活用検討

市原市へ譲渡される見通しとなった旧「イトーヨーカドー市原店」=市原市五井中央西
市原市へ譲渡される見通しとなった旧「イトーヨーカドー市原店」=市原市五井中央西

 テナント誘致が進まず空きビル状態が続く市原市・五井駅西口の旧「イトーヨーカドー市原店」(同市五井中央西)の建物について、所有する事業者から市原市への譲渡で両者がほぼ合意に達していることが12日、関係者への取材で分かった。譲渡が実現した場合、市庁舎の移転先や分庁舎など公共施設の入居を軸に、今後の利活用が検討される見込み。周辺はスーパー出店や商業ビル再開発も決まっており、かつての中心市街地の再興に新たな“切り札”が加わる形だ。

 旧市原店は1976年、市役所跡地の市有地に進出した。建物は住友不動産など住友グループ3社の共有。同店は核テナントとして全国の系列店トップの売上を記録するなど、一時は市の顔ともなったが、郊外店の出店ラッシュなどのあおりで売上が激減。2010年5月に33年の歴史に幕を下ろした。

 関係者によると、昨年初めには住友3社が誘致断念を表明していた。それを受け、借地料や税の負担回避へ、譲渡も含めた後処理について両者が協議を進めてきた。

 市は当初、建物の老朽化や特殊な建物構造から譲渡受け入れに消極的だったが、一方では昨年12月市議会の一般質問答弁で「(同店の)有効活用が西口の活性化につながる」と答えるなどその重要性も認識。

 その後、住友3社の調査で懸念された耐震強度に大きな支障がないことが確認されたこともあり、前向きな姿勢に転じたようだ。

 譲渡が実現した場合、焦点となるのは今後の利活用。経緯からしても、公共施設への活用が軸となりそうだ。


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