千葉県シート搬送せず 富津や館山市職員自ら取りに 台風15号被災直後

ブルーシートで屋根の補修をする住民=16日午後3時ごろ、富津市竹岡
ブルーシートで屋根の補修をする住民=16日午後3時ごろ、富津市竹岡

 台風15号で大きな被害を受けた富津市は17日、千葉県から支援を受けたブルーシートについて、市職員が被災直後の夜間に木更津市の県施設まで取りに行っていたことを明らかにした。本来は県が被災自治体まで搬送することになっている。館山市でも市職員が市原市の県施設までブルーシートを受け取りに行っていたことも判明しており、県の初動の不備が改めて浮き彫りになった。

 富津市の高橋恭市市長は同日、補正予算19億776万4千円を専決処分したと発表した会見で「国の対応は早かったが、県との連絡がうまく取れなかった」と指摘した。

 台風15号の直撃で、全壊30棟を含む約2千棟以上の住宅で屋根が吹き飛ぶなどの被害が出た同市。備蓄のブルーシートはすぐになくなった。防災担当者によると、県からブルーシートを取りに来るなら渡せると連絡があり、急きょ市職員3人が木更津市内の県君津合同庁舎まで2千枚を受け取りに行った。渡されたブルーシートは後で返すように求められた。

 県地域防災計画には「市町村の指定する拠点まで物資を輸送する役割を果たす必要がある」と県の物流体制が明記され、当時、災害対応に追われていた現場の市職員からは、不平不満の声が上がったという。

 県支援のブルーシートを巡っては、館山市で台風から1日後の先月10日、被害の大きさから早急にブルーシートを集める必要があったため、同市は県へ要請。市によると、市自らが取りに来るよう県に求められたため、11日早朝、市職員8人が備蓄倉庫がある市原市の県消防学校へ向かい、保管してあったブルーシート3800枚をダンプカーに積んで戻ったという。

 県によると、本来は県がトラック協会に依頼して配送するが、今回は「要請がたくさんあり配送手配が間に合わず、急ぎの市町村には『取りに来ることもできる』と伝えた。了解いただいて取りに来てもらった」(防災危機管理部)。一部の自治体から不満の声が上がっているのは認識しているとした。


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