ハラグロオオテントウ確認 温暖化で北上か、千葉県内3例目 体長ナナホシの3倍、1センチ 東金・県立農業大学校

ナナホシテントウ(右)より二回り大きく薄だいだい色のハラグロオオテントウ。半身の胸部に1、硬い上翅(し)に1・3・3の配置で黒点があるのが特徴=東金市の千葉県立農業大学校
ナナホシテントウ(右)より二回り大きく薄だいだい色のハラグロオオテントウ。半身の胸部に1、硬い上翅(し)に1・3・3の配置で黒点があるのが特徴=東金市の千葉県立農業大学校

 大型のテントウムシ「ハラグロオオテントウ」が、東金市家之子の県立農業大学校内の畑で相次いで見つかった。県内での発見は3例目の珍しい種。「ナナホシテントウ」など代表的なテントウムシより二回り大きく、薄だいだい色の体が特徴で、これまでは主に関西以西の本州南西部にいるとされていた。温暖化により北上している可能性が考えられるという。

 同校病害虫専攻教室の清水敏夫准教授によると、ハラグロオオテントウは県内で既に生息が確認されている「カメノコテントウ」、未確認の「オオテントウ」と共に「日本三大テントウムシ」と呼ばれる大型の種。体長はナナホシテントウの3倍で1センチ以上になる。数年前から神奈川や東京で見られるようになっていた。県内では2017年に富津市で初めて採集され、18年には八街市でも確認されている。

 同校で最初に見つかったのは今年5月31日。農学科2年の柴崎南さん(19)が桑に集まった害虫を狙う幼虫を捕まえた。さらに6月26日、同科2年の池田竜哉さん(19)もトウモロコシの雄花の花粉を食べる成虫を捕獲。中でもトウモロコシにいたのは初めての記録とみられ、池田さんは「見慣れない虫がいて迷わず捕まえた。突然変異かと思った」と興奮の表情で話した。

 清水准教授は、柴崎さんの幼虫を「最初はカメノコだと思い羽化させたらハラグロオオテントウで驚いた」と振り返る。近年は温暖化の影響で南方系のカメムシやアゲハの一種も北上していることを踏まえ「ハラグロオオテントウが一気に県内に分布を広げている可能性が高い。関連は定かではないが、これを機会に温暖化についても考えていきたい」と話す。

 同専攻で害虫のアブラムシをナナホシテントウに捕食させる駆除方法を研究する柴崎さんは「もしかしたらハラグロオオテントウにも応用できるかもしれない」と意欲。清水准教授も「体が大きいだけアブラムシをたくさん食べるはず。研究する価値はある」と背中を押した。

 28日午後2時~3時半に同校本館1階会議室で開かれる昆虫展示会で公開する予定。問い合わせは同校(電話)0475(52)5121。


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