「奈良の大仏」修復へ 震災で損壊した市原市指定文化財

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震災に遭う前の奈良の大仏=市原市奈良
震災に遭う前の奈良の大仏=市原市奈良

 3月の震災で頭部の一部などが損壊した、市原市の指定文化財「奈良の大仏」(同市奈良)の修復作業が行われる。あす2日に地域住民らが安全祈願祭を行う。奈良の大仏は、その名称と「将門伝説」も相まって隠れた人気観光スポット。地域にとっては大切な守り神でもある。地域住民は「ホッとしている。元のお姿で地域を守っていただきたい」と願っている。

 大仏が最初に建立されたのは、平安・承平元(931)年といわれる。その後、何度か造り直され、現在の大仏は江戸・文化元(1804)年の建立。大仏といっても石造で、高さ174センチの釈迦(しゃか)如来立像。1974年に同市指定文化財となった。

 建立の目的は不明だが、平将門が関わったという「将門伝説」がある。後に平貞盛とともに将門を討つ藤原秀郷の妹で、将門の愛人となり秀郷に内通する桔梗の前が同地区に居を構えていたと伝えられている。桔梗の前の墳墓は大仏に近い永吉地区にある。

 有名な大仏と同じ名称とミステリアスな伝説がインターネットなどの口コミで伝わり、大仏はひそかな人気の観光スポット。平日でもこの大仏を訪ねる歴史ファンがいるという。