利用者徐々に拡大 要件緩和奏功、18年度は10人 千葉市職員の在宅勤務

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千葉市が在宅勤務の職員に貸し出している専用パソコン
千葉市が在宅勤務の職員に貸し出している専用パソコン

 働き方改革への関心が高まる中、千葉市の在宅勤務制度を利用する職員が増えている。育児や介護などと業務の両立を支援し、職員の「ワーク・ライフ・バランス」の向上を図るため、2015年に導入。その後の期間や対象の緩和が功を奏し始めた格好だ。市の担当部署は「職員の仕事への意欲が高まれば、市民サービスの充実につながる」と説明した。

 市人材育成課によると、国が13年にテレワークの推進を掲げたことを受け、市は15年9月からテレワークの一つの形態という在宅勤務制度の運用を始めた。市の制度は、勤務場所を原則自宅に限定。専用のパソコンを貸し出し、インターネットには接続できない通信機器から庁内ネットワークにアクセスして勤務する。

 業務内容は事前に調整するが、計画書や企画書などの文書作成が中心。資料や文書はすべて電子化してプリントアウトできないようにした他、勤務時間中の在席が確認できるシステムも組み込んだ。

 在宅勤務の期間は1日から。17年12月に制度を一部改正して、午前のみなど半日だけでも可能とした。育児と介護、流行性疾患・感染症による外出制限としていた対象も、同改正で通勤への負担が大きいけが・妊娠にも拡大した。

 利用者は15~17年度は4~5人だったが、18年度は昨年11月末現在で10人に。同課は「10人は育児が4人、介護が1人、けが・妊娠が5人。対象を広げたことが増加につながった」と分析した。当初は女性職員の利用を見込んでいたが、実際は男性職員が多く利用。18年度の10人も8人が男性で、子どもの送り迎えや家事の分担に活用しているという。

 利用経験者からは「通勤時間がなくなり余裕をもって育児ができた」「集中して仕事に取り組めた」と好評。昨年8月、育児の関係で半日の在宅勤務を2回行った同課の徳元理恵さん(38)は「子どもの病気で休むことが多いので、できるだけ休みを使いたくない。仕事もためたくなかった」と振り返る。「通勤時間がなくなるだけでも大きい。困ったときには便利。在宅勤務に抵抗感のない職場環境になってほしい」と期待した。

 同課長補佐の佐藤裕司さんは「育児や介護との両立など職員がさまざまな事情を抱えている。時間を有効に使える柔軟な働き方として在宅勤務の利用を促進していきたい」と話した。

◆時間外削減対策も

 市は指針「新仕事ダイエット」を策定し、仕事の効率化やマニュアル化などで時間外労働の削減を進めている。週末に出勤する場合は事前に代休を指定するなど、休暇の取得も奨励。市給与課は「ワーク・ライフ・バランスはもとより、職員が健康であってこそ仕事で力を発揮できる」と強調した。

 4月から始まる働き方改革では適用になる部署とならない部署が混在しているが、市として働き方改革を進めることは“不変”。同課は「法規制などと整合性を取りつつ働きやすい職場を目指す。有為な職員に意欲を持って働き続けてもらうことで、市民サービスが向上できる。市民への還元が重要」としている。


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