旭の養豚業 初のPRイベント盛況 「新鮮飼料」で健康に生育 【ふさの国探宝】

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地産豚肉を使い串焼きなどを提供したイベント「ASAHI PORK PARK」=10月21日、旭市の道の駅「季楽里あさひ」
地産豚肉を使い串焼きなどを提供したイベント「ASAHI PORK PARK」=10月21日、旭市の道の駅「季楽里あさひ」
健康管理に注意を払われながら順調に育つ豚(ビッグホトライズ松ケ谷提供)
健康管理に注意を払われながら順調に育つ豚(ビッグホトライズ松ケ谷提供)
豚の産地・旭市で豚肉料理を提供する飲食店を紹介するマップ
豚の産地・旭市で豚肉料理を提供する飲食店を紹介するマップ

 温暖な気候と肥沃(ひよく)な土地に恵まれた旭市は、全国有数の農業が盛んな地域。中でも豚の農業産出額(2016年)は188億7千万円で県内1位、全国2位を誇る。養豚業は専業・大規模化が進み、台地には畜産団地も形成されている。豚肉は市内の食肉加工場から各地に出荷されており、市内飲食店では地産の新鮮な豚肉を使った料理も楽しめる。

 10月21日、豚肉や野菜など特産品を取り扱う道の駅「季楽里あさひ」(旭市)で、地元の豚肉が味わえるイベント「ASAHI PORK PARK(アサヒ ポーク パーク)」が初めて開かれた。

 道の駅オープン3周年記念の感謝祭に合わせ、若手養豚農家が構成する「あさひの豚をおいしく食べる会」(平野健治代表)が実施。地元飲食店を中心に9団体が出店し、串焼きなどを提供した。地元の銘柄豚「菜の花うましポーク」のソーセージステーキに舌鼓を打った同市の事務員、大木君江さん(49)は「旭の豚肉は脂の質が違う。どこよりもおいしい」とはにかんだ。

 同市や香取市、東庄町といった北総地域は、国内屈指の豚の一大産地として知られる。

 生産者によると、市域ではかつて、堆肥取りのため豚を飼育している農家が多かったといい、養豚業が発展する土壌があった。

 1935年には現市域の東部・南部の生産者などからなる「干潟種豚組合」、87年には北部の生産者を中心とした「干潟地区養豚組合」が設立された。生産者は勉強会や共進会(品評会)への出品を通じ、優良な豚の生産に取り組んだ。かつてはブリーダーが多かったというが、70年代ごろには子豚の生産と肥育を同時に行う「一貫経営」への移行が進んだという。

 2005年の市町村合併に伴い、生産者団体を統合する機運が高まった。両組合は昨年解散し、新たに「市養豚推進協議会」が設立された。協議会は地産豚のPR活動や、豚の疾病に関する勉強会を実施。地元の特産品を子どもたちに味わってもらおうと、年2回、市内小中学校の給食用に豚肉を提供している。会長の松ケ谷裕さん(59)は「この地域は(茨城県内の)飼料工場に近く、豚は鮮度の高い飼料を食べて育っている」とアピールする。

 善玉菌や麦を飼料に取り入れ健康な豚作りに取り組む養豚業「ピッグホトライズ松ケ谷」の社長でもある松ケ谷さん。「『一番大事なのは豚の健康』という認識を地域の生産者全体で共有し、豚が健康であることを消費者に向け発信してきたい」と意気込んでいた。

◇文・写真  銚子・海匝支局 田村 理

◇一口メモ 豚料理はマップにお任せ

 全国有数の産地である旭市で豚肉を使った料理を堪能してもらおうと、同市観光物産協会は、豚肉が食べられる飲食店を紹介するマップを作成した。

 じっくり熟成させたロース肉が堪能できる「とんかつ大成」(同市ニ)、豚肉のしゃぶしゃぶ鍋を提供する「哲平本店」(同)、豚バラ肉をふんだんに使った豚玉を出す「お好み焼き 轟(とどろき)」(同市イ)など、市内の名店を紹介している。

 3月に3万部を発行し、市内の公共施設などに設置した。同協会の水野竜也事務局長は「旭の豚肉の知名度向上につながれば」と期待を込める。