宇宙食が初登場 全日空、JAXAとコラボ 成田空港で出発イベント

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「宇宙日本食は心強い味方だった」と話す宇宙飛行士の大西さん=12日、成田空港第1ターミナル
「宇宙日本食は心強い味方だった」と話す宇宙飛行士の大西さん=12日、成田空港第1ターミナル
出発イベント会場に展示されたNASAの宇宙服
出発イベント会場に展示されたNASAの宇宙服
機内で提供される宇宙日本食
機内で提供される宇宙日本食

 「宇宙の日」の12日、地球上で最も宇宙に近い飛行機の中で、宇宙食を機内食として提供する「宇宙フライト2018」の初便が、アメリカ航空宇宙局(NASA)のジョンソン宇宙センターのある米ヒューストンに向け、成田空港を飛び立った。第1ターミナルで行われた出発イベントには、宇宙飛行士の大西卓哉さん(42)も駆け付け「少しでも宇宙を身近に感じてもらえれば」と呼び掛けた。

 このイベントは、全日空(ANA、平子裕志社長)と宇宙航空研究開発機構(JAXA、山川宏理事長)による空と宇宙のコラボレーションが実現して初めて行われた。20日の「空の日」までの間のANA成田-ヒューストン便の機内食で、実際の宇宙日本食を提供。機内では大西さんが出演するビデオメッセージなどが放映されるほか、搭乗者には搭乗証明書などを配布し、搭乗者に空と宇宙を楽しんでもらおうというもの。使用される機体は、次期政府専用機にも採用されたボーイング777-300ER型機だ。

 機内では、日本人宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在用にウコンとカルシウムを強化して特別に開発されたビーフカレー(ハウス食品)、スプレードライ製法ですっきりとした飲み心地の緑茶(三井農林)、充てん条件など厳格な管理を行い、長期保存を可能としたようかん(山崎製パン)、宇宙飛行士の歯の健康を考慮したキシリトールガム(ロッテ)を提供する。

 元ANA運航乗務員の大西さんは、2016年に113日間、ISSに滞在。「アメリカの宇宙食が標準食で、それを分け合って食べたが、飽きと分刻みでの仕事の中でストレスがたまってくる」といい、個人食として宇宙日本食を用意していたという。大西さんは「宇宙という特殊な環境で何カ月も過ごす中、宇宙日本食は心強い味方だった。宇宙飛行士間での秘蔵の個人食の物々交換では、日本のカレーが人気でした」と笑顔で話していた。

 宇宙の日は、1992年に宇宙飛行士の毛利衛さんが日本人として初めてスペースシャトルに搭乗したことを記念して制定された。