筒の正体は「教練弾」 富津 漁師保管、市に寄贈

  • LINEで送る

富津市に寄贈された軍艦の教練弾=富津埋立記念館
富津市に寄贈された軍艦の教練弾=富津埋立記念館

 富津市の漁師が昭和20年代後半に漁網で海中から引き上げ、大切に保管していた“謎の筒”が、戦前の軍艦の教練弾だと分かり、市に寄贈された。富津市新井の富津埋立記念館で展示されている。

 同館を管理する富津公民館などによると、寄贈された教練弾(高さ58・5センチ、上部直径13・5センチ、底部直径17センチ)は、昭和20年代後半に東京湾の内海で漁網に掛かった。引き取った漁師の男性は「鉄砲の弾だ」と言って自宅の床の間で大切に保管していた。男性が昨年8月に亡くなり、扱いに困った妻が同館に一時的に預けていた。

 防衛省の専門家に鑑定してもらった結果、筒の底面に雷管がないことから、砲弾を早く装塡(そうてん)するための訓練に使った教練弾だと判明。戦時中には木更津に艦隊の停泊地があり、沖合で装塡訓練をした旧日本海軍の軍艦から落下した可能性があるという。

 長年、海中にあると付着物で判別が難しくなるが、海に落下してから比較的、早く引き上げられたため、原型をとどめたとみられる。専門家は「これだけきれいな形のものは初めてみた。中に砂を入れて重さを調整していたと思う」と指摘した。

 謎の筒の正体が分かり、市は正式に寄贈を受けるとともに、今月15日から富津埋立記念館に展示した。同館の担当者は「地元で見つかった物なので、見に来てもらえれば」と話した。