ツチクジラ初水揚げ 地元小学生も見学 南房総・和田町

  • LINEで送る

今年初水揚げされたツチクジラに触れる小学生たち=6日、南房総市
今年初水揚げされたツチクジラ=6日、南房総市

 関東唯一の沿岸捕鯨基地がある南房総市和田町で6日、今年初となるツチクジラの水揚げが行われた。地元小学生向けの見学会も開かれ、和田小5年生と南三原小4年生の計21人が参加。クジラに触ったり、解体作業を間近に見て、地域に根付く捕鯨文化を学んだ。今年は2隻体制で7月25日まで漁が行われる。

 初水揚げされたのは、5日午後4時ごろに銚子市の犬吠埼から東北東約50キロ沖で捕獲した体長9・84メートルの雌。肉が柔らかくなるよう水中で熟成後、翌日午前9時半ごろ、和田漁港に水揚げされた。

 児童たちは地元水産会社「外房捕鯨」の庄司義則社長(57)の説明を受けながら、ツチクジラが作業場へ引き揚げられる様子を観察。実際に触れたり、社員がなぎなたのような大包丁で皮や赤身へと仕分ける作業を見た。

 和田小の庄司洋友君(10)は「大きくて迫力があって、触るとブニブニしていて思ったよりも柔らかかった。命が宿っていたんだなと感じた」と話した。

 和田町は全国5カ所の沿岸捕鯨基地の一つ。例年は6月20日~8月末が解禁期間だが、昨年からミンククジラの調査捕鯨に船を出さなければならず、漁に出る時期を変えた。昨年は5、7、8、11月に船を出したが、10頭しか捕獲できず、年間捕獲量26頭の半分以下だった。

 今年も8月に北海道の網走沖と釧路沖で調査捕鯨にあたるため、ツチクジラ漁は7月25日までとなる。船2隻で年間捕獲量の確保を目指すという。

 庄司社長は「昨年は肉がなくなり、謝るほどだった。クジラはこの地域に続く文化なので、できるだけ地元で提供していきたい」と話す。

 海の状況や解体日時は同社のブログで見ることができる。見学は自由。