どぶろく特区活用 「伊予ケ岳」誕生 新たな特産品へ期待 南房総の飲食店製造

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完成したどぶろく「伊予ケ岳」を手に支援者(左)と喜びを分かち合う川名さん=南房総市の和光食堂
完成したどぶろく「伊予ケ岳」を手に支援者(左)と喜びを分かち合う川名さん=南房総市の和光食堂

 国から「どぶろく特区」として特定農業者による酒の製造を認められた南房総市で、どぶろく「伊予ケ岳」が誕生した。同市平久里で飲食店「和光食堂」を経営する川名光男さん(61)が地元の協力者と造り上げた。地域の新たな特産品として期待が高まる。

 南房総市は2012年10月に、観光振興の目玉にしようと、国の構造改革特区に認定され、飲食業を営む農家がコメを原料にしたどぶろくを製造できるようになった。

 川名さんは「休耕田を有効活用し、まちおこしになれば」と、15年春にどぶろくの製造に手を挙げた。地元の仲間と田んぼを耕し、地域の酒蔵で醸造研修を受講。館山税務署による現地調査も受け、昨年10月に酒類製造の許可が下りた。

 昨年11月に初仕込みをし、12月と今年2月に計27リットル蔵出し。名称は「房総のマッターホルン」とも呼ばれる名峰にちなみ名付けられた。同店で1合400円(税込み)で提供。程よい酸味で辛口に仕上がったという。

 今回は、安心安全を重視するため、水や麹(こうじ)は市販品を使用。今後は伊予ケ岳の伏流水を使うなど独自色を出す考えで、瓶に詰めて販売することも検討している。

 川名さんは「良い方向に進んで良かった。地元の人をはじめ多くの人に親しまれるものにしたい。登山をした帰りに食事と一緒に楽しんでもらえれば」と話している。