83歳、川浪さん(印西)最年長合格 ITパスポート試験 社会人の孫に範示す

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ITパスポート試験合格者の最高齢記録を更新した川浪さん=印西市内の自宅で

 印西市西の原に住む川浪良公さん(83)が昨年12月、情報処理に関する国家試験「ITパスポート試験」に合格し、これまでの最年長記録を更新した。「孫たちにも試験を受けてもらい、社会人として役立つ知識を身に付けてほしい」との願いから、自ら範を示そうと勉強に励み、2回目の挑戦で合格した。

 ITパスポートは情報処理技術者のスキルを認定する試験で、セキュリティーやネットワークなどITの基礎のほか、経営戦略、法務といった幅広い知識が問われる。昨年4~12月の受験者は約5万6千人で、合格率は約50%。受験者の多くが若い社会人や大学生で、75歳以上はわずか5人。そのうち3人が合格した。

 川浪さんは大学卒業後、国内の大手保険会社や外資系保険会社に勤め、今も、世界各地に拠点を持つ保険会社JLTグループのコンプライアンス部門で働く。

 試験に向けた勉強は昨年夏からスタート。5人の孫がおり、いずれも社会人か今春就職を控える大学生。「ビジネスの実務につながる資格試験に孫たちにも挑戦してもらいたい」との思いが受験のきっかけだ。

 通勤途中の電車内や自宅で参考書を読み、考え方や覚え方を余白に書き込むなどして頭にたたき込んだ。経営戦略や法務分野は自身の仕事内容と重なる部分があり、比較的スムーズに覚えられたが、テクノロジー関連の用語を覚えるのには苦労したという。

 このため、例えば動画圧縮フォーマットの「MPEG」を覚える際には、「Moving Picture Experts Group」という由来となった英語を覚える、というような工夫で理解を進めていった。昔イギリスに駐在経験があり、そこで培った英語力が役に立ったという。

 川浪さんの合格に孫たちは刺激を受け、22~28歳の3人の孫がITパスポート合格を目指して奮起。また、川浪さんにとっても「会社の政策を考えたり、お客さまに説明するときに知識が役に立つ」と効果を実感する。

 近隣に住む外国人に日本語を教える地域貢献活動をしたいとの夢も持つ川浪さん。「今後、日本語指導のための勉強や、スペイン語など英語以外の語学の勉強もしたい」と意気込んでいる。