千葉市動物公園のレッサーパンダ 風太“15歳” 人間なら70代立ち姿は健在 活動量減るも健康 長寿願う関係者

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現在の風太。話題を呼んだ立ち姿は健在=1月、若葉区の千葉市動物公園
現在の風太。話題を呼んだ立ち姿は健在=1月、若葉区の千葉市動物公園

 愛らしい立ち姿で一躍人気者となった千葉市動物公園(同市若葉区)のレッサーパンダ「風太」(雄)は、今年7月で15歳。人間なら70歳前後の“高齢者”で、動物園で暮らすレッサーパンダの平均寿命に当たる。食事以外は寝て過ごすことが増えたが、「まだ主役の座は譲らない」とばかりに直立不動の美しい立ち姿は健在。健康状態も良好だ。市動物公園の関係者は「レッサーパンダ人気の火付け役。いつまでも健康で長生きしてほしい」と願っている。(千葉市政部・飽本瑛大)

 風太は2003年7月5日、日本平動物園(静岡市)で誕生。04年に市動物公園に引っ越してきた後、背筋をピンと伸ばす愛らしい立ち姿で一躍人気者になった。ピーク時は風太目当てに県内外から多くの来園客が詰めかけた。新聞やテレビが取り上げ、缶コーヒーのCMにも登場した。

 同園は開園初期からレッサーパンダを飼育していた。ベテラン飼育員の浜田昌平さん(55)によると「初めはタヌキやアライグマに間違えられ、人気もなかった」。もともとバランスを取るのが上手な動物で、後ろ足で立つこと自体は珍しくなかったが、浜田さんは「風太は人間みたいにりりしく立っていたのが人気につながったのかも」と振り返る。

 浜田さんいわく、風太は「落ち着きがなく、常に“俺様”的な」性格。05年に茶臼山動物園(長野市)から来園した「チィチィ」(15年に12歳で死ぬ)と結ばれたが、愛妻の餌を横取りしたこともあったという。

 しかし、最近は年齢とともに活動量が減少。午前中はずっと寝ていることが多く、衰えは目立ち始めた。それでも「餌の量は若いときと変わらず、食べる時もすくっと2本足で立つ。昨年の健康診断でも異常はなかった」と、浜田さんは健康状態に太鼓判を押す。

 日本平動物園などによると、野生のレッサーパンダの寿命は10歳前後。動物園のように餌や環境が安定している場合は15歳前後まで延びる。さらに最近は長寿化が進み、20歳以上まで生きるケースも。国内にいる約260匹のうち、風太より“ご長寿”は約30匹もいる。

 浜田さんは「風太もまだまだ元気。いつまでも元気で長生きして、レッサーパンダ人気を引っ張り続けてほしい」と期待。

 国内最高齢になった風太の姿を見るのも夢ではないかも-。

★国内外に家族

 風太は現在、子どもや孫に囲まれ幸せな毎日を送る。

 風太とチィチィとの間に生まれた子ども8匹が元気に成長。うち7匹は繁殖などの理由で遠くは南米チリなど国内外の動物園に散らばり、孫やひ孫、やしゃごは約30匹に上る。風太は現在「クウタ」(雄、9歳)や孫と共に暮らしている。

 年間200日ほど来園し、風太ファミリーの成長を見届けてきた自営業の中野志保さん(39)=東京都港区=は「みんな好奇心旺盛でキャラクターが違うけど、クウタは落ち着きなく動くところが風太にそっくり」と解説した。