500メートルバンク最後の開催 17日まで 人気選手が迫力レース 建て替え予定の千葉競輪場

  • 0
  • LINEで送る

多くの観客が見つめる中、500メートルバンクで最後のレースに臨む選手ら=15日、千葉市中央区の千葉競輪場

 250メートルバンクへ建て替え予定の千葉競輪場(千葉市中央区)で15日、500メートルバンクでは最後の本場開催となる千葉市営競輪「東出剛メモリアルカップ」が開幕した。来場者からは惜しむ声の一方、建て替え後の“250競輪”への期待の声も上がった。17日までの3日間、日本競輪選手会千葉支部所属の人気選手らが迫力のレースを繰り広げる。

 「500メートルバンクがなくなるのは寂しいが、建て替えで新たなランドマークが築かれるのには夢がある。選手に希望を持って育ってほしい」と惜しみつつ期待を語ったのは、現役選手としても活躍する同支部の中村浩士支部長(39)。「見どころ満載。選手が頑張れるよう、熱い声援を送ってほしい」と来場を呼び掛ける。

 メモリアルカップでは同支部所属を中心に、千葉県内出身で2004年に亡くなった東出選手にゆかりのある選手らが出場するほか、ガールズケイリンなども開催。選手は最終日の決勝に向け、有利な位置取りや仕掛けるタイミングの読み合いなど、競輪の醍醐味(だいごみ)を存分に披露している。

 開催中は入場無料で、レース以外にも子ども縁日や抽選会、優勝者当てクイズ投票などのファンイベントを実施。17日の表彰式終了後、来場者も含めた全員で500メートルバンクを歩く「バンクウオーク」も行う。

 千葉市中央区の会社員、高橋輝さん(20)は後方の選手がゴール手前で先行する選手を追い抜く「まくり」を楽しみにしてきた。「500メートルバンクは選手に力がないとまくりが決まらない。決まるか決まらないか、はらはらして見ていた。(建て替え後の)屋内ならナイターも開催できるかも」と期待した。

 仕事仲間と駆け付けた千葉市緑区の会社員、大井哲爾さん(62)は場内を見回り「この雰囲気が好きだった」とポツリ。それでも「建て替え後もまた来る」と約束した。

 同競輪場は1949年開業。車券の年間売上高のピーク時は95年度で、約650億円に達した。しかし以降は減少傾向となり、2018年度は約115億円にまで低迷。市はいったん廃止の方針を固めたが、運営を受託する日本写真判定(東京)から自社負担での建て替えを含む再整備案を提示されたことから、一転、存続を決めた。

 再整備案では1周500メートルのコンクリート製屋外バンクを、国際レース規格に当たる1周250メートルの木製屋内バンクへと改修。市民からトップ選手までが利用できる自転車スポーツの拠点にする。市は早ければ2018年1月から解体工事を始め、20年秋ごろの供用開始を目指している。