救命や初期消火に尽力 市民らへ消防署が感謝状

  • LINEで送る

感謝状を掲げる松原さん(左)と安田店長=緑消防署
感謝状を掲げる松原さん(左)と安田店長=緑消防署
表彰された肥田さん(左)と久保田さん=美浜消防署
表彰された肥田さん(左)と久保田さん=美浜消防署
表彰を受けた物流会社の従業員=若葉消防署
表彰を受けた物流会社の従業員=若葉消防署

 人命救助や初期消火に尽力した市民らが、千葉市の各消防署から表彰された。いずれも対応が遅れれば深刻な事態に陥った可能性があり、迅速で的確な行動が功を奏した。

◆喉に詰まった異物吸引 緑区で居酒屋店員

 居酒屋で食事を喉に詰まらせ意識を失った60代女性を助けたとして、安田佳弘店長(48)=流山市=と店員の松原彩音さん(20)=千葉市中央区=に緑消防署(中村由明署長)から感謝状が贈られた。

 2人は7月4日午後9時ごろ、勤務するJR土気駅前の居酒屋で、来店客から「救急車を呼んで」と要請された。駆け付けると女性が倒れており、安田店長が119番通報。松原さんが女性の同行者と協力し、掃除機とおしぼりを使って喉に詰まったハマグリを吸い出した。

 松原さんは看護師を目指す医療専門学校生で、救命処置に詳しかった。一刻を争う状況で機転を利かせた松原さんは「知識を生かし、おしぼりで吸引力を調整したのがポイント。助かったと聞いてうれしい」と笑顔。安田店長は「慌てる女性の同行者をなだめ、冷静な対応を促せた」と振り返った。

◆路上で心臓マッサージ 美浜区で男性2人

 路上で心肺停止となった60代男性に救命処置を施したとして、飲食店店員の久保田成寛さん(47)=船橋市=と市内在住の会社員、肥田克明さん(37)に美浜消防署(手塚康幸署長)から感謝状が手渡された。

 同署によると、5月27日午後1時5分ごろ、美浜区幕張西1の路上で男性が突然意識を失い、心肺停止状態になった。

 路上前のクリーニング店にいた肥田さんが男性を発見し119番通報。近くの飲食店に勤務する久保田さんが騒ぎを聞いて駆け付け、救急隊が到着するまで約5分間にわたり心臓マッサージを行った。

 男性は久保田さんの店の常連客で「男性と仲も良く、なんとしても助けたかった。意識が戻ったときはホッとした」と笑顔の久保田さん。過去2度受講した救命講習の経験を生かした。肥田さんも「助かってくれてうれしい」と安堵(あんど)した。

◆山林火災の拡大防ぐ 若葉区の物流会社

 7月に千葉市若葉区大宮町で発生した山林火災で、火災拡大を防ぎ被害を最小限にとどめたとして、初期消火を行った総合物流会社「遠州トラック関東事業部千葉営業所」に、若葉消防署(福留順一署長)から感謝状と記念品が贈られた。

 同月4日午前10時25分ごろ、同営業所の作業スタッフが、近くの山林で火の手が上がっているのを発見。従業員10人以上が分担して119番通報や消火器噴射、バケツによる放水を行った。通報から約10分後に消防隊が到着した時には火はほぼ消し止められており、けが人もいなかった。

 同営業所は山林に囲まれた中にあり、数年前にも近隣で火災が発生していたという。従業員を代表して表彰された中嶋一志さん(38)は「もともと防災に対しての意識は持っていたので、一丸となって即座に動けた。来られなかったメンバーにもありがとうと伝えたい」と話した。