「房総の牧」魅力発信 日本遺産申請の可能性探る 酒々井でフォーラム

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「房総の牧」をテーマに事例報告などが行われたフォーラム会場=5日、酒々井町中央台

 馬の牧場として江戸幕府が県内に置いた「房総の牧」について理解を深めるフォーラム「房総の牧を考える」が5日、酒々井町のプリミエール酒々井で開かれた。同町は房総の牧をテーマに県内の関係自治体と共同で「日本遺産」申請の可能性を探っており、機運を高めようと企画した。

 同町は昨年10月、「酒々井・千葉氏まつり」を開催。戦国大名・千葉氏の居城・本佐倉城に城下町が誕生したことを祝う祭礼を再現する試みで、当時行われていた「競馬(きそいうま)」などを実施。これを機に房総の牧に焦点を当てることになった。

 江戸幕府は小金牧、佐倉牧、嶺岡牧の県内3カ所の牧で軍馬の飼育や繁殖を推進した。同町は佐倉牧の一部を管理した野馬会所が設けられるなど「馬牧の町」でもあった。

 フォーラムでは、近世の牧と村の関係、牧の開発、野馬が牧の外に出るのを防ぐために築かれた「野馬土手」の遺構などについて、地域史の研究者らが解説し、房総の牧の魅力に迫った。

 事例報告では、酒々井町をはじめ、船橋市や鴨川市、佐倉市、千葉市などの関係自治体が、地元の牧に関する文化遺産や資料などについて報告した。

 コーディネーターを務めた国立歴史民俗博物館の久留島浩館長は「房総に生きる人々は野馬や牧と深く関わってきた」と強調。既に認定された佐倉市など4市の「北総四都市江戸紀行」、31市町村と県教委が申請した「房総の“海の幸”の文化」に続き、県内発の日本遺産申請の「第3の矢」となることを期待した。