浦安で卵子凍結実施 全国初の公費助成 少子化対策効果を調査

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 浦安市が少子化対策として全国で初めて公費助成し、順天堂大浦安病院と共同で進めている卵子の凍結保存研究で、病院が希望女性の凍結保存を実施していたことが9日、関係者への取材で分かった。3月に病院の倫理委員会が女性4人の凍結を了承、動きが本格化していた。

 近く病院と市が記者会見し発表する。これまでに病院が開いた希望者向けの説明会には40人以上が参加しており、凍結保存は今後も続く見通し。

 市は昨年夏から病院と共同研究を始めた。昨年度から3年間で計9千万円の補助金を交付。凍結卵子の有効性や少子化対策への効果を追跡調査する。対象は市内在住で凍結を希望する採卵時20~34歳の女性で、卵子の使用は原則45歳まで。

 卵子凍結は、がん治療の副作用などによる不妊を避ける理由で始まったが、近年、健康な女性も将来の妊娠に向けて希望するようになり、一部医療機関では既に実施。実際に凍結卵子を利用して出産するケースも明らかになっている。ただ、市の公費助成には「出産の先送りを助長する」との指摘も出ている。

◇卵子の凍結保存 排卵誘発剤などで卵巣を刺激、採取した卵子を液体窒素の中で凍らせ保存する。解凍すれば体外受精が可能で、受精卵を子宮に戻して妊娠、出産を目指す。卵子は凍結保存が難しいとされていたが、技術の改良で可能になった。晩産化が進む中、加齢による「卵子の老化」で妊娠がしにくくなることを避けるため、健康な女性の間にも凍結保存への関心が高まっている。賛否両論あり、日本産科婦人科学会の委員会が「推奨しない」とする一方、日本生殖医学会の指針では容認されている。