青海苔の原料となる海藻 アオノリ 【海の紳士録】

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 多くの方は焼きそばなどにふりかける「青海苔(あおのり)」をご存知だろう。青海苔の原料となる海藻が緑藻のアオノリ類である。ずばり「アオノリ」という種類はなく、ボウアオノリ、スジアオノリ、ヒラアオノリなど、日本から6種ほどが知られている。以前は「アオノリ属」というグループにまとめられていたが、近年のDNAの研究から、近縁のアオサ属と同じとされ、現在はアオサ属に入る。旧アオノリ属の種類は、体の一部を切ってみると、細胞が環状に並んでいるという共通の特徴がある。ちなみに旧アオサ属の種類にはそのような特徴はない。

 アオノリの仲間は全国で養殖が行われている。有名なのは四国の吉野川や四万十川などの河口近くである。主にスジアオノリという種類を養殖している。千葉県内でも、南白亀(なばき)川、一宮川、夷隅川などの河口近くで養殖が行われており、使われている種類は主にボウアオノリのようだ。また、勝浦などでは、地元の漁師さんたちが、12月ごろから磯でアオノリ類を採って、海苔のように紙状にすいて、干して、製品にしている。勝浦では、これをお正月にお雑煮に入れて食べる家庭が多いと聞く。「ハバノリよりもおいしい」という。また、東京湾で養殖された海苔に「青混ぜ海苔」というものが売られていることがあるが、この「青」はアオノリのことであり、やや苦みのある通好みの海苔である。(千葉県立中央博物館分館海の博物館 菊地則雄)