多世代交流で町に元気 学習、自然体験通し人材育成 子育て支援拡大へ新施設 長柄町で「てらこや」主宰 大野美紀さん(37) 【今年に翔る 勝負の年2015】(1)

子ども3人に囲まれ「すっかり長柄人です」と話す大野さん=長柄町
子ども3人に囲まれ「すっかり長柄人です」と話す大野さん=長柄町
てらこやでは、植樹活動などを通じて自然の大切さも教えている
てらこやでは、植樹活動などを通じて自然の大切さも教えている

 横浜市で生まれ、川崎市と東京都江戸川区で育ち、大学時代はさいたま市にある大学に通った。住み慣れた都会での生活が一変したのは27歳のころ。結婚して夫の実家がある長柄町刑部地区に移り住んだ。「バスは少なく車がないと生きていけない。最初は戸惑いました」と振り返る。

 自身にも3人の子どもがいて、6年前から町の公民館で子育て支援活動を続けてきた。保護者とともに勉強や運動、自然体験などを行う「てらこや」を開き、昨春からは自宅を開放。自宅近くに新しい施設を整備中で、今年4月から活動の規模を拡大する。

 幼少時代、近所には多くの子どもがいて「山で年齢の違う友達と走り回り、泥だらけになっていた」。現在暮らす地域では統廃合で小学校がなくなり、子どもたちはスクールバスで登下校している。屋外で小型のゲームをしている子どもたちを見て「体力をつける機会が減っている。いろんな世代の子どもと交流して、社会性を身につけることも必要」と話す。

 4月からは親子教室のほかにも、体操などの高齢者向け講座も新たに開いて「お年寄りの経験と知識を子どもに伝える拠点にしていきたい。いろんな人がつながる場所にして、町も元気になってくれればいい」と意欲を示す。

 荒廃した森の再生にも力を入れており、チェーンソーを持ち山に入り、雑木を伐採する活動もしている。子どもたちを山に連れて行くこともあり「勉強だけでなく森の中で遊ぶことも体験して、自然の大切さを知ってもらいたい」と力を込める。

 房総半島の真ん中にある山あいの町に住んで10年。夜は満天の星空が広がり、夏になれば自宅近くで蛍が飛び交う。「地元の野菜はおいしいし、今ではすっかり長柄人です」と笑う。

 大野さんは埼玉大学教育学部卒で、小学校の教員免許を持つ。大学卒業後、役者を目指したために教員は断念したが「やっぱり子どもと接するのが好き」と話す。小学6年の時に始めた空手の指導員の資格もあり、てらこやでは空手も教える予定。
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 勝負の年。節目を迎えて新たな挑戦をする人たち。それぞれの今年にかける意気込みを紹介する。


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