復活のラストチャンス 基本構想素案 【動き出した松戸駅周辺まちづくり】(1)

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「松戸駅周辺まちづくり委員会」の初会合で意見交換する学識経験者や地域の代表者ら=7月25日、松戸市役所
「松戸駅周辺まちづくり委員会」の初会合で意見交換する学識経験者や地域の代表者ら=7月25日、松戸市役所

 「これがラストチャンスかも」「ようやくいい案が出てきた」。松戸市が公表した「松戸駅周辺まちづくり基本構想素案」について7月25日に市役所で初会合を開いた「松戸駅周辺まちづくり委員会」の委員から期待を込めた声が次々と上がった。その背景に近年の同駅周辺の経済・文化活力の低下がある。市は「このまま趨勢(すうせい)に任せていては、ますます街の魅力は薄れていき吸引力が低下する」と素案で危機感を表明した。

◆厳しい現状
 同市の人口は約48万1200人(8月1日現在)。千葉市、船橋市に次いで県内3位の規模を擁しているが、4年前に比べて約4千人減少。年代別で見ると65歳以上の高齢者は年々増加し10万人を超えた。一方、30~40代の子育て世代と0~9歳の幼児の人口は減少傾向が続いている。

 商業に目を移してみても近隣の柏、流山、江戸川対岸にある埼玉県・三郷などの周辺各市に大型商業施設の進出が相次ぎ、松戸だけ取り残されたかのようだ。事業所数も減少傾向で、昨年1月には市内唯一の映画館が閉館。駅が23駅もあるなど交通の便に優れ、人口48万を持つ都市でありながら、映画館が一つもない状況が続いている。

 以上は同駅周辺ではなく市全体の厳しい現状を列挙したものだが、市は「中心市街地である松戸駅周辺が輝きを取り戻すことにより市全体のブランドイメージが大きく向上する」と位置付け。同駅周辺のまちづくりが松戸復活の鍵を握るとみている。

◆駅が大幅改造へ
 明るい材料もある。その一つが松戸駅のリニューアル。5年後の19年度の完成をめどに大幅な改造が実施される。JR東日本が計画している主な改良内容は各ホームごとのバリアフリー化推進や改札口前の自由通路の拡張、7階建て相当の新しい駅ビル建設など。また、来年3月には同駅に停車するJR常磐線快速列車の終点が現在の上野駅から東京駅まで一部延伸。都心へのアクセスが向上する。20年には東京五輪も開催される。

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 ようやく動き出した松戸駅周辺のまちづくり。市の素案と絡め、駅東口エリアの再開発、商業、観光の観点からリポートする。