富津市産の海苔ふんだんに 地元漁師ら知名度向上に期待 冷やしラーメン開発 セブン-イレブン千葉県南89店鋪で販売 

「冷し海苔ラーメン」を試食する新富津漁協の理事ら=26日、富津市
「冷し海苔ラーメン」を試食する新富津漁協の理事ら=26日、富津市
具材に富津産のきざみ海苔と海苔つくだ煮を用いた「冷し海苔ラーメン」
具材に富津産のきざみ海苔と海苔つくだ煮を用いた「冷し海苔ラーメン」

 富津市産の海苔(のり)をふんだんに使った「冷し海苔ラーメン」をセブン-イレブン・ジャパン(本部・東京都千代田区)が開発し、7月1日から千葉県南地域の89店舗で販売する。富津の特産品を「きざみ海苔」と「海苔つくだ煮」にして使用し、磯の香りが食欲をそそる一品に仕上げた。同市の海苔漁は、昨年10月の台風や今年3月の重油流出事故で打撃を受けており、地元漁師は「使ってもらえてうれしい」と顔をほころばせた。

 「おいしいな」「つくだ煮が効いてる」。26日に富津市の新富津漁協で行われた試食会。新商品をほおばった海苔漁師らに笑顔が広がった。

 昨年10月の台風26号に加え、今年3月には貨物船衝突事故による重油流出で漁が中止に追い込まれるなど、同市の海苔漁は深刻な被害を被ってきた。それだけに、明るい話題に喜びもひとしおだ。

 同漁協の鈴木藤夫さん(55)は「秋、春とさんざんだったので、こういうものができると良い。名前を売るチャンス」と地元特産品の知名度アップに期待する。

 筆頭理事の大草茂さん(55)も「(セブン-イレブンは)知名度が高いので使ってもらえてうれしい。自分たちが作ったものがどこで売られているか分かり、消費者の顔が見えるのでやりがいが違う」とうれしそうだ。

 同社は、2008年に県と地域振興に関する包括協定を結んでおり、今年8月から行う協定フェアの一環として、海苔ラーメンを開発した。

 具材に同市産のきざみ海苔と海苔つくだ煮を使用しており、つくだ煮が塩味のスープに溶け込んで磯の風味が楽しめるのが特徴だ。

 同社の担当者は「富津といえば海苔。今まで海苔を使ったラーメンはあったが、これだけふんだんに入れるのは初めて」と自信を見せる。

 7月1日から、県南地域の8市町89店舗で先行販売し、8月1日からは県内全域の約900店舗に拡大する。料金は税込み430円で、7月1~7日は50円引きセールを行う。


  • LINEで送る