日帰りでサクッと回る いちはらアート×ミックス<3>

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【7.IAAES】
 「加茂運動広場駐車場」から、「北部・右回り」バスで10分足らず。旧里見小学校に到着する。 農業や健康、スポーツなどをテーマにした会場「IAAES」として、廃校となった校舎の各教室に作品が並ぶ。旧内田小学校よりも規模が大きく、時間を掛けてゆっくりと見て回りたい。

 特にユニークなのは栗林隆さんの作品「プリンシパル オフィス」(サムネイル写真1~6 ※右側の写真とは別に、記事下のサムネイル写真をクリックすると、それぞれ拡大できます)。かつての校長室をまるごと冷凍保存した。「時間を永遠に止め、痕跡を残す」試みであり、応接用家具やデスク、壁に掛かった額などがそのままカチンコチンに。室内はマイナス30度に設定され、来場者は2分間だけ立ち入ることが許されている。

 1階のカフェ「Camp!」を運営するのは「AAA(アスリート&アグリ組合)」。地元農家とつながる場所として、食のワークショップを展開する。ここでコーヒーを飲みながら一息つくのも良いが、自分でコーヒー豆を引いてドリップする体験メニューも面白い(サムネイル写真16~19)。 AAAでは、体力に自信のあるアスリートたちが里山農業を始めるプロジェクトをスタートさせ、アートミックス後も継続的に活動を行う予定だ。

【8.Toilet in Nature】
  旧里見小学校から歩いて約1キロメートルのところに飯給駅がある。本数は多くないが、旧里見小学校のバス停から「南部・上り」バスに乗れば10分足らずだ。ここが「サクっと回る」コースの最終地点となる。

 飯給は、「いたぶ」と読む。市原市内の難読地名の一つで、先ほど訪れた湖畔美術館のショップでは、難読地名を冠したアートミックスオリジナルの日本酒が販売されている。ちなみに、市原のコメを使ったこの“難読地名酒”は「飯給」「不入斗(いりやまず)「廿五里(ついへいじ)」「海土有木(あまありき)」の4種類。提灯を思わせる洗練されたパッケージが、芸術祭土産にはちょうど良い(サムネイル写真24)。

 さて、飯給駅の脇には、何やら黒い壁に囲まれた敷地が広がる。世界的建築家・藤本壮介さんの作品「Toilet in Nature」(サムネイル写真25~28)。世界最大の公衆トイレとして、また、開放的すぎるトイレとして話題を呼んでいる。約200平方メートルの敷地の中央には、菜の花に囲まれたガラス張りの洋式便器が…。用を足す際はカーテンで覆う。ちなみに女子トイレだ。事務局に確認したところ、使用中でなければ、男性が鑑賞目的で立ち入っても問題はないそうだ。

【終わりに】
 飯給駅から小湊鉄道で五井駅に戻れば、無事、日常世界に帰ることができる(車の人は、駐車場のある上総牛久駅で降りる)。

 「サクッと回る」だけでも盛りだくさんのアートミックス。今回は午前10時ごろに現地に到着し、夕方までのんびり鑑賞して回る日帰りのイメージでレポートした。芸術祭全体の半分も紹介できていないが、色んな楽しみ方の一つとして、参考にしていただければ。

 もちろん、数回訪れてじっくりと作品を堪能するのがベストだ。鑑賞パスポートは会期中であれば何度も使うことができる(ただし、1作品1回限り)。

 

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