高齢者が自宅で受講可能に インターネットで絵画指導 八千代の画家・小高さん

 八千代市佐山にアトリエを構える画家、小高弘之さん(75)がインターネットを活用した「絵画教室」を開いている。有料の専用サイト上に絵画指導の動画を投稿し、水彩、油彩、鉛筆画など多様な絵の描き方を紹介。外出が困難な高齢者や障害者らも自宅で気軽に受講することが可能となるなど、多くの人に絵を描いて楽しむ機会を提供している。

 小高さんは8年ほど前、同アトリエで絵画教室「ピカソ会」を始めた。しかし、会員のほとんどは60代以上。市外に住む高齢の会員は足が遠のきつつあった。「高齢化で、自宅で(絵画を)やりたいという人が増えた。また、何か始めたくても外に出るのが面倒な人は多い」と小高さん。

 そこで昨秋、絵画指導の有料会員制サイト「初心者・シニアのためのインターネット絵画教室ぴかちょ」を開設。東京都内のビジネス交流会で知り合った会社員、西山晋史さん(32)=埼玉県八潮市=がシステム運営を担当している。

 サイトでは小高さんによる絵画指導の動画を投稿。鉛筆画から水彩、油彩、パステル画まで、さまざまな絵の描き方を紹介する。道具の工夫、デッサン力を重視しない指導で「初心者でも簡単に描けるレッスン」を展開。利用者は描いた絵をサイト上のブログに載せ、小高さんからコメントをもらうこともできる。

 インターネット電話「スカイプ」を使った指導も始めた。“生徒”は、小高さんのアトリエに約2時間かけて通っていた鈴木のぶさん(93)=千葉市稲毛区=。週2、3回、互いの空いた時間にやり取りする。

 鈴木さんは3年ほど前までパソコンを触ったこともなかった。一念奮起して小高さんや西山さんに使い方を教わり、パソコンソフトで絵を描くまでに上達。「最初はローマ字が分からないし、マウスを『敵』みたいに思っていた。今は1日1回、パソコンを開いて楽しんでいる。自分が動かなくても、先生と話しながら教わることができるから便利」と喜ぶ。

 かつて小高さんが介護した実母は認知症で自閉気味になっていたが、95歳で絵を始め、パソコン操作を覚えるうちに症状が緩和したという。小高さんは「絵を描くことで元気になるなら、そのきっかけをつくりたい」と語る。

 ◇会員制サイトの講座は「30日間4500円」「90日間9800円」「1年間3万1500円」の3プラン。詳しくは同サイト(http://picacho.jp)から。問い合わせは西山さん、電話070(6481)7611まで。


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