リニアック棟が完成 放射線がん治療を開始 4月から海浜病院

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市立海浜病院に導入された最新鋭の放射線がん治療装置「リニアック」=美浜区

 千葉市美浜区の市立海浜病院が整備を進めていた新棟の工事が完了し、最新鋭の放射線がん治療装置「リニアック」を使った診療が4月1日から始まる。市立2病院へのリニアック導入は初めてで、外科療法と化学療法を合わせた「がん3大療法」が市立病院で可能になる。

 海浜病院によると、導入する装置はアメリカにある医療用放射線機器メーカー製の「世界最高機種」(太枝良夫院長)で、病巣に放射線を集中させて正常な組織への影響を抑えた治療ができる。また、白血病患者が骨髄移植する際の前処置もできるという。

 完成した新棟は2階建てで、約9億3千万円の事業費のうち治療装置の費用は約6億円。装置は1階に設置されており、2階には手術室を増築する予定。放射線治療の専門医師1人と放射線技師3人、医学物理士1人を確保した。別の医師1人の採用も検討している。年間約200人の患者を治療する予定で、将来的には300人程度の受け入れを目指す。

 2012年2月に策定した新市立病院改革プランでは、海浜病院でのがん診療強化が盛り込まれており、プランに基づきリニアックを導入した。中央区の青葉病院周辺には県がんセンターなどのがん治療の拠点施設がある。治療体制が比較的手薄な臨海部に放射線治療装置が整備されたことで、患者の利便性向上も図れるという。

 市立2病院ではこれまで、放射線治療が必要な患者を他の病院に紹介して対応していた。リニアック導入で手術後の患者の対応が可能になり、太枝院長は「市立病院でがん治療を完結させることができる。市民の期待に応えられる医療環境を整備できた」と話している。