進む!!房総半島ロケ 鋸南の喫茶店モデル 温かな人間模様描く 吉永さん企画映画「ふしぎな岬の物語」

エキストラとして出演した地元住民と写真に収まる吉永さん(中央)ら俳優陣=15日、南房総市和田町
エキストラとして出演した地元住民と写真に収まる吉永さん(中央)ら俳優陣=15日、南房総市和田町

 鋸南町に実在する喫茶店をモデルにした映画「ふしぎな岬の物語」(成島出監督、企画・主演=吉永小百合さん)の撮影が房総各地で進んでいる。15日は南房総市の和田漁港で、エキストラの地元住民が多数出演してロケが行われた。森田健作知事も視察に訪れ、出演者を激励した。

 海の向こうに富士山を望むのどかな岬の突端にある「岬カフェ」が映画の舞台で、森沢明夫著の小説「虹の岬の喫茶店」(幻冬舎文庫)が原作。店主の柏木悦子(吉永小百合)、おいの柏木浩司(阿部寛)、常連客の娘の竜崎みどり(竹内結子)、不動産屋で悦子や浩司を見守ってきたタニさん(笑福亭鶴瓶)らの人間模様を描く。

 「昔懐かしい、温かいほわほわした雰囲気を感じてほしい」と成島監督。3月で撮影を終え、今年10月11日から全国公開の予定。

 モデルとなった鋸南町元名の明鐘岬にある老舗喫茶店「岬」は2011年1月に一度全焼したが、再建されて現在も営業を続けている。映画でも火事のシーンが盛り込まれる模様。同町のほか、館山ファミリーパーク、いすみ鉄道の上総中野駅、勝浦漁港など、千葉の美しい景観がロケ地となっている。

 15日は沿岸捕鯨基地でもある南房総市の和田漁港で、鯨の祭りシーンが撮られた。地元小学生らが法被姿で阿部さんらと漁村を練り歩き、地元小浦区の山車も特別出演した。

 エキストラで参加した和田小学校5年の高橋彩七さん(11)は「阿部さんは握手してくれて、竹内さんはきれいで、吉永さんは焼きそばを作ってくれて優しかった」とにっこり。祭りのシーンで鋸南町に伝わる鯨唄を歌う鯨唄愛好会の井高真由美さん(54)は早朝から一日中続く撮影に「映画を撮るのって大変なんですね」と感心していた。

 現地で開かれた会見では、「映画でよく来るので思い出がたくさんある場所」(吉永)、「学生の頃から御宿の海など来ていた」(阿部)、「ロケで来るたびに干物を買う」(竹内)と出演者が千葉への思いを語った。激励に訪れた森田知事は「千葉の風光明媚(び)を全国に伝えてくれてありがたい」と45年ぶりに会う吉永さんに花束を手渡した。


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