民間図書館、運営ピンチ 打開へ「船橋北口」命名権出品 オークション不調なら閉鎖も

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 船橋市を中心に全国的にも珍しい「民間図書館」を運営するNPO法人「情報ステーション」(岡直樹代表理事)は、2006年5月の1号館オープンから順調に図書館を増やし現在20館体制に拡充させたが、大きな運営資金を得ていた別の図書館が昨夏閉館した影響などで資金繰りが悪化。中心的役割を担う施設「船橋北口図書館」の命名権(ネーミングライツ)を大手ネットオークションの入札にかけて難局打開を図る。不調なら同図書館閉鎖も現実味を帯びるため、岡さんは「何とか継続させたい」と望みを託している。

 情報ステーションが運営する民間図書館の利用は、簡単な会員登録をすれば1人2冊まで2週間、無料で本を借りられるシステム。現在、船橋市に14館、千葉市に4館、習志野市に1館、京都府福知山市に1館の計20館と過去最大規模に発展した。

 民間図書館と公立図書館の最大の違いについて、岡さんは館内で会話を楽しんだり、お茶を飲んだりできる点を挙げた上で、「幅広い世代が交流する場所で、街づくりの拠点を目指しているところ」と話す。

 図書館の運営方法は大きく二分され、情報ステーションが主体的に運営するケースと、民間図書館を誘致したい企業・団体が開設場所を確保して情報ステーションのサポートを受けるケース。

 前者は規模が大きく、館内でイベントなどを開催できる半面、維持・管理費がかさむのが難点。後者は維持・管理費分を開設者から受けられるのでコスト面での問題は少ないが、蔵書数が少ないのが課題。

 今回、岡さんを悩ませているのは、民間図書館の“心臓部”と言える「船橋北口図書館」の運営。JR船橋駅から徒歩約3分という好立地の賃貸物件に構え、10坪(約33平方メートル)の館内に5025冊の蔵書を有する。本をさかなに飲み語る「図書館バー」や英会話教室なども開いている。

 情報ステーションに不可欠の施設だが、家賃や経費で月額10万円以上かかり、これまで通りの運営が困難な状況に。ネットオークションへの命名権出品に望みを託した。

 ただ、「年間150万円」という最低価格がネックと見られ、6日夕までに入札はゼロ。9日の午前5時までに入札がなければ不調に終わり、船橋北口図書館の存続が危ぶまれる。

 岡さんは「多額の費用をかけずに民間図書館を身近に開設する、国内でも例を見ない取り組み。市民が交流する船橋北口図書館の貴重な空間を守りたい」としている。問い合わせは情報ステーション、電話047(419)4377。