「てうし横丁」開業断念 事業継続へ新会社設立も 銚子

  • LINEで送る

開業が断念された「てうし横丁」。一部を残して施設はほぼ完成している=銚子市双葉町
開業が断念された「てうし横丁」。一部を残して施設はほぼ完成している=銚子市双葉町

 銚子市の中心市街地にあった十字屋跡地に建設していた複合商業施設「銚子漁港市場てうし横丁」について、事業を進めてきた「松屋百貨店」(東京・渋谷区)は開業を断念。同社の山下武会長(69)が29日、銚子市役所で会見し、事業からの撤退を明らかにした。建物は大部分が完成しており、同社は今後、地元企業が中心となって新たに設立される予定の運営会社に施設を無償貸与し、新会社が引き続き複合商業施設としての開業を目指すことになる。

 てうし横丁は、銚子の食材を使った飲食店や地元産品、日用品の販売をする黒壁のレトロな雰囲気の木造平屋建てで、地元住民と観光客の取り込みをコンセプトに昨年7月に着工した。テナントを募集し12月開業を目指したが、一部を直営方式に変更し今年3月に開業を延期。しかし、その後も開業に至らなかった。

 開業を断念した理由を山下会長は「景気の低迷や東日本大震災の影響で、テナント誘致が予想以上に困難だった」とし、入居が決まっていた大手飲食店が着工前に撤退したことが大きく響き、2月下旬には事業撤退を決めたという。

 また「何か子どもの健康のためになれば」と話し、施設の一部を児童館のような利用を考えていたことから、無償貸与する新会社に同様な施設活用を求めた。

 てうし横丁は、山下会長と個人的な付き合いがあった野平匡邦市長の肝いりで計画された経緯がある。野平市長は「開業に個人として責任を持つ」とし、自ら地元企業を中心に事業を引き継ぐ新たな民間運営会社設立を働き掛け、年明けにも方針を示すとしている。