「なりたけ」パリで盛況 日本の味再現、行列店に 千葉発、こってりラーメン

行列のできる人気ラーメン店として地元で話題になっているなりたけパリ店
行列のできる人気ラーメン店として地元で話題になっているなりたけパリ店

 背脂たっぷりの「こってり」味が特徴の千葉発のラーメン店「なりたけ」(本社・千葉市)がパリに開いた海外1号店が、連日行列のできる人気店として地元で話題になっている。昨年10月の開店以来、口コミで徐々に評判が広がり、今月の週末には1日当たりの売上が過去最高記録を更新する盛況ぶり。日本の専門店の味そのままを再現したラーメンは珍しいとあって、日本人だけでなく欧州人からも支持を得ている。

 1996年、ラーメン激戦区の津田沼に1号店を開業以来、本八幡、千葉、錦糸町と店を徐々に増やしてきた同社。「背脂チャッチャ」系と呼ばれる濃厚な味の豚骨ラーメンで客の支持を集めてきた。背脂の量を「さっぱり」「普通」「ギタギタ」の3種類から選べるのが特徴だ。

 パリ店も看板に「KOTTERI」を掲げ、日本の味の再現にこだわる。昨年10月の開店以来、日本から派遣された三枝充店長(35)が店を切り盛りする。スープのもととなるしょうゆやみそのタレ、麺の材料となる小麦粉は日本から仕入れ、麺は店内で製造した自家製麺を使っている。

 価格は主力メニューの「しょうゆ」「みそ」とも9ユーロと日本より若干割高だが、開店当初から話題を聞きつけた日本人客の行列がみられ、最近は欧州人客が約4割を占めるなど、人気に拍車が掛かっている。

 パリは食事をしながら会話を楽しむ文化が根強く、客の平均滞在時間は30分超と長め。席の回転効率は落ちるが、ギョーザやビールなどのサブメニューの注文も多く、客単価は日本の約1・5倍。売上は当初予想を大幅に上回って推移しているという。


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