黒字54億円に回復 株・債券関係損失が縮小 千葉興銀3月期決算

 千葉興業銀行が12日発表した2010年3月期決算(単体)は最終損益が54億3千万円の黒字となり、前期86億円の赤字から回復した。株式や債券の関係損失がリーマン・ショック前と同水準にまで縮小したことが要因。ただ、本業の貸出金利息収入や投信販売手数料が減少するなど、収益力は回復しきっていない。

 本業のもうけを示すコア業務純益は前期比5・7%減の126億5800万円。貸出金残高を伸ばしたものの、貸出金利息の低下で資金利益が2・8%減、投信販売などの手数料収入も11・8%減少した。

 株式や債券などの有価証券関係損失は12億円を計上したが、金融危機が直撃した前期からは162億円の縮小、金融危機前の08年3月期と同水準に戻った。この結果、経常損益は59億4300万円の黒字となり、前期90億円の赤字から大幅に回復した。

 将来の貸し倒れに備えて積み増す引当金などの不良債権処理費用は、中小企業の業績が依然として厳しいことを反映し、やや増の47億円だった。

 期末の貸出金残高は前期末比2・0%増の1兆5305億円。中小企業向けは不況による不動産開発の停滞や個人消費の低迷で資金需要が冷え込んだが、住宅ローンを中心に個人向けを伸ばした。預金は3・4%増の2兆70億円。

 不良債権比率(金融再生法ベース)は金融庁の指針に基づく条件緩和や、経営改善支援により0・42ポイント低下の3・02%で、不良債権残高は478億円となった。財務の健全性を示す自己資本比率は0・24ポイント上昇の9・55%。


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