千葉県、地下共同溝に植物工場 1日5千株生産目指す

 千葉県は年内をめどに、幕張新都心にある地下共同溝を植物工場として活用する。将来的にはレタスなどを1日5千株生産し、出荷する計画だ。未使用だった地下空間を有効活用することで、新たな雇用創出などを狙う。

 地下5メートルにある共同溝は長さ約1・3キロ、幅4~5・7メートル。千葉市美浜区と習志野市にまたがり、1995年に完成した。電線や電話線などを埋設する目的で造られたが、利用企業がなく、約20年にわたり使われていなかった。

 県は、地下は気温が一定であることや、幕張新都心や東京といった大消費地に近いことから植物工場に適していると判断し、進出企業を公募。3月に伊東電機(兵庫)と富士通(神奈川)のグループを事業候補者に決定した。

 植物工場は、共同溝の栽培場と地上の作業棟からなる。栽培場では光や空調を調整できるカプセル型の栽培槽を複数設置。カプセルごとに環境を変えられるため多品種の生産が可能だ。また、カプセルはそのまま自動で地上の作業棟まで運べるため、人が地下で加工作業をする必要がないことも特長だ。

 今年8月をめどに地上の作業棟を着工し、年内に試験栽培を始める。徐々に規模を拡大し、2019年度までに5千株の生産態勢を整え、20年度には本格出荷を始める計画だ。

 県担当者は「先進的な植物工場ができることで雇用創出や地域のイメージ向上につながる。見学者を各地から受け入れる予定なので、まちの活性化にも役立ってほしい」と期待を込める。


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