開発進む南船橋エリア 商業施設「ららテラス」29日開業 来春にはジェッツ新拠点 活性化期待、渋滞への懸念も

約5000平方メートルの芝生広場を備える「ららテラス」=28日、船橋市
約5000平方メートルの芝生広場を備える「ららテラス」=28日、船橋市
開発ラッシュとなっている南船橋エリア=28日
開発ラッシュとなっている南船橋エリア=28日

 船橋市のJR京葉線南船橋駅周辺の開発が佳境を迎えている。29日、駅南側の市有地に商業施設「ららテラスTOKYO―BAY」が開業。来春にバスケットボールBリーグの千葉ジェッツふなばしが新拠点とするアリーナの開業が控え、さらに分譲マンションの建設が進む。県内有数の商業エリアとしてさらなる活性化の期待がかかる一方で、以前から課題となっている交通渋滞の深刻化も懸念される。

 ららテラスは、スーパーや飲食店のほか、スポーツジムや医療モールなど36店が出店し、生活利便性向上につなげる。敷地のおよそ3分の1を占める約5000平方メートルの芝生広場は、憩いの場としてだけでなく、災害時には一時避難場所として機能する。開発事業者の三井不動産(東京都)は単体で40億円、同社が駅北側で運営する複合商業施設「ららぽーと」と合わせて1千億円規模の売り上げを目指す。

 用地は、2013年に市が県から譲り受けた同駅前の土地約4万5千平方メートルのうち、約1万6千平方メートルを活用。市は、駅に直結する同施設を臨海部の「玄関口」と位置づける。ジェッツの拠点となる収容1万人規模の大型多目的アリーナの来春開業もあり、中核市最多の約64万人が住む同市の魅力向上を見込む。

 同社にとっても南船橋エリアは「特別な場所」。南船橋の「ららぽーと」は、同社が全国展開する系列施設の第一号店。20年に営業開始した屋内スケートリンク「三井不動産アイスパーク船橋」や物流施設もあり、マンション2棟の建設も進む。

 28日の内覧会で、同社の若林瑞穂常務執行役員は「これほど多様なコンテンツが集まる街は全国的に例がない」と強調。「複合利用の街づくりを体現している」と説明した。

 駅前の市有地では駅前広場の整備に加え、市立児童相談所、特別養護老人ホームが開設予定。周辺には北欧家具大手「イケア」、来春に改修工事を終える船橋競馬場などもあり、相乗効果による集客増に期待がかかる。

 一方で心配もある。人口規模に対し道路網の整備が遅れている同市では、交通渋滞が慢性的に発生。南船橋エリアは、特にららぽーとを訪れる客が多い休日に混雑が激しく、アリーナ開業などに伴う交通量の増加で渋滞の激化が想定される。

 内覧会に出席した松戸徹市長は渋滞対策について「ハード的にはすぐにできる状況ではない。警察と連携し路上駐車の取り締まりをしっかりやっていく」と答えるにとどめた。住民から求める声が出ている交番設置は「県へ要望し続けているが、財源や人手の問題で実現していない。引き続き要望する」とした。

 28日のプレオープンに訪れた地元住民からも交通事情へ不安が聞かれた。娘の幼稚園帰りだった主婦(38)は「駅の近くにスーパーができて助かる。芝生の広場で子どもと遊べそう」と歓迎しつつ「駅の改札が小さくて、開発が進むと混乱してしまうのではと不安。道路は今でも混んでいて、渋滞する交差点を避けられる道ができるといい」と訴えた。


  • LINEで送る