千葉ラーメンの達人たち

■プロフィール
山路 力也(やまじ・りきや)
フードジャーナリスト・千葉拉麺通信主宰。著書にラーメンマップ千葉6など多数。千葉市在住。


4種のスープが織り成す味わい どろそば屋ひろし(習志野市大久保)

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 京成大久保は2つの大学がある学生街。ここ数年の間、大学の周辺や商店街を中心に人気店が続々出店して、今県内でも注目を集めるラーメン激戦区となっている。そんな場所に昨年9月オープンした注目店が「どろそば屋ひろし」である。店主の川島弘さんは、成田の人気店「麺屋青山」の系列店数軒で修業を重ね、自らの味を追求すべく念願の独立を果たした。

 色々な味のラーメンを作って来た川島さんが目指した一杯は、店名にもあるように「どろそば」。超濃厚で粘度のあるどろどろとしたスープのラーメンだ。一番人気の「豚そば」は豚の頭やゲンコツなどを12時間以上炊き上げたスープが自慢。麺をすするたびにスープがどんどん減っていくほどの濃度は、県内でも一二を争う。また別の寸胴では鶏ガラで濃厚な白濁スープを取って「鶏そば」を作り、2種類の濃厚ラーメンを提供するほか、丸鶏のあっさりスープと煮干しスープと全部で4本のスープを作り、それらを組み合わせて7種類のメニューを作り出している。通常、複数のラーメンを出しているお店だと、そのうちのいずれかが突出していて他が脇役に回ってしまいがちだが、この店のラーメンはどれも看板メニューに据えられるほどレベルが高い。これもすべてに手抜きをしない川島さんの味に対する姿勢によるものだろう。

 これだけのメニューを並べるとなると、仕込みなどの手間は他店の数倍はかかる。しかし、「幅広いお客さんに満足して欲しいから、すべてのメニューに手が抜けない」と川島さん。実直な思いが丼から伝わる上質な一杯を堪能しよう。

 【交通】京成線京成大久保駅より徒歩7分。電話047(473)5551。