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「整形、親にバレてた。」母からの手紙に自戒の念、元アイドル語る”整形沼”からの脱出

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元小学校教諭で元アイドルのあさみさんが、母からの手紙をTwitterに投稿して話題に(写真:あさみさんTwitterより)

 「整形、親にバレてた」。Twitterにそう投稿された母親からの手紙には、12万件を超す「いいね」がつき、大きな反響を呼んだ。「愛情が伝わってきた」「涙が出た」など、多くのコメントも。投稿したあさみさんは元小学校教諭。「担任のクラスを持ち、かわいい子どもたちに囲まれて充実した日々」を送っていたが、夢が諦めきれず24歳でアイドルに。現在グループを卒業して新たな夢に向けてフリーで活動中のあさみさんに、整形を始めたきっかけや、母親からの手紙、そしてこれからの夢を聞いた。

【写真】母からの手紙全文ほか、整形前後の比較や無加工撮り下ろし写真も

■子どものころから悩んでいた“顎変形症”、匿名掲示板のひと言がきっかけで大手術を決意

――整形に興味を持ったのはいつ頃だったのでしょうか?

【あさみさん】中学生の頃からメイクや美容が大好きだったので、昔から興味はあって。その頃から目のクマがひどいのがコンプレックスだったんです。社会人1年目になると、同僚に毎日「疲れてるね」って言われるようになって悩んでいました。

――メイクでは隠せないぐらいだったんですね。

【あさみさん】はい。皮膚科に行ったら、「クマじゃなくてたるみ(脂肪)で、手術をすれば治るよ」って言われて。それで、1年目のボーナスが入った時に20万ほどかけて、“目の下のたるみ取り”をやったのが初めての整形です。実はその時、もう行かないだろうと思って貯まったポイントを使って鼻筋と顎に“ヒアルロン酸”も入れたんです。周りからは「疲れてるね」って言われなくなったぐらいでしたが、自分的にはかわいくなった気がして大きな変化でした。そこからは仕事のボーナスが入る度に、周囲にばれにくいプチ整形をするようになり、沼にハマっていきました。

――では、今までで一番大きかった整形は?

【あさみさん】顎の手術です。もともと顎変形症という病気で、子どもの頃から顎が左右非対称だったんです。顎が上下にずれているので、見た目にも口元が歪んで見えて。口腔外科や歯科でも、「マウスピースや矯正では治せない。骨を切るしかないよ」と言われていて。さすがに怖いし、費用も何百万円もかかるので、もう一生付き合っていこうと思っていたんです。

――手術に踏み切ったのはなぜ?

【あさみさん】匿名掲示板でのひと言がきっかけでした。大学時代にコンカフェ(コンセプトカフェ)で働いていたんです。当時は知らず、先生をやっている時にたまたま発見したのですが、「顎が歪んでてかわいくない」と私の名前が書いてあったんです。今まで出会った人や友人は気を遣ってくれたので、人生で初めて最大のコンプレックスの指摘で…今まで我慢していたものが一気に崩れてしまったんです。そこから顎変形症の専門医を探して、医療ローンを組んで手術することに決めました。

――実際に手術をしてみていかがでしたか?

【あさみさん】座薬を入れないと眠れない痛みが毎日続き、人生で一番つらかったです。私の場合は手術後に顎を1ヶ月間固定したのですが、しゃべれないし、食事もできないし…飲むタイプのゼリー飲料を歯の隙間から流し込んで栄養をとっていたので痩せました。顔もパンパンに腫れて、本当にしんどかったです。ちょうど教員をやめてアイドルになる間の期間だったので、誰とも会わずに家にいましたが、地元の岡山を離れて慣れない大阪に出てきてすぐだったのでつらかったですね。

――孤独でしたね…どのくらいで日常生活に戻れたのでしょう?

【あさみさん】アイドルのレッスンが始まったので、1ヶ月でダンスや歌の練習を始め、2ヶ月後にアイドルデビューしました。まだ顔が腫れている状態だったのですが、手術をしたことを言いづらかったのと、レッスンに参加できなくなるのが怖くて、「親知らずを抜いただけです」と、嘘をつき通していました。言ってしまえば楽だったと思うのですが、あの頃は自分的に何かプライドがあったのかもしれません。

――相当つらかったと思いますが…顎の手術はやってよかったですか?

【あさみさん】本当にやってよかったです。これまでかなり消極的な性格だったのが、積極的に前に出られるようになり、行動力が上がりました。写真を撮るのも苦手でしたが、カメラの前で緊張しないようになりましたし、笑顔も増えました。

■仕送りの野菜と一緒に届いた母からの手紙 「自戒の意味を込めて投稿した」

――Twitterに投稿されたお母様からの手紙は、大きな反響を呼んでいました。お手紙はいつのタイミングで届いたのでしょうか?

【あさみさん】母もアイドルのアカウントを楽しみに見ていてくれて、そこに自撮りの写真を載せたんです。そうしたら母から、「ごめん、言いづらいんだけど整形した?」ってLINEがきて…。「してないよ」って返信したら、「デリカシーないこと言ってごめんね」と来たんです。でも、その後送ってくれた仕送りの野菜のダンボールの中に、手紙が入っていました。母も相当悩んだんだと思います。

――手紙を読んだ時の気持ちはいかがでしたか?

【あさみさん】その時ちょうど母とケンカ中だったので、かなり複雑な気持ちでした。離れていてもこんなに私のこと観てくれているのか、もっと母のこと大切にしなきゃと思う一方、とても心が苦しくなりました。じっくり読んだら泣いてしまいそうで、1回だけさっと読んでクローゼットにしまったんです。Twitterに投稿したのは1ヶ月後。明け方まで眠れない日があって、何気なくスマホの写真をスクロールしていた時に、撮っておいた母の手紙を見つけて…。

――どんな気持ちで投稿されたのでしょう?

【あさみさん】誰かに見てもらいたいというよりも、大阪まで来たんだからもっとしっかりしなきゃっていう自戒の意味を込めて投稿したんです。朝起きたら、追えないぐらいのコメントがたくさんついていて、ビックリしました。「お母さん、きっと整形するほど娘が悩んでたんだとギュッと苦しい気持ちになって一生懸命この手紙を書いたんだと思います」、「あなたにとって嫌いな個所はお母さんにとって大好きで思い入れが深い個所」という母側の気持ちに立ったコメントに心を打たれ、改めて母の気持ちを想像することができました。

――その後お母様とはお手紙についてお話しましたか?

【あさみさん】正直、「手紙読んだよ」とか、「気づいてたんだね、ごめんね」とか言いたいことはありますが、何も話せていません。岡山と大阪の中間の兵庫で待ち合わせて買い物に行ったりはするのですが、お互い暗黙の了解のようにその話はしていないです。

――整形について話したことはない?

【あさみさん】1度私がTwitterに「メイクもダイエットも整形も、努力だよ」って書いたら、母から「いつも楽しく見させてもらってるけど、今回は見逃せないから言うね」ってLINEがきて。「整形で失敗している人もいるし、お母さん的には努力じゃないと感じるから、肯定するようなことを言わないでほしい」って。その時私も言い返してしまったんですよね。母はしていないし、私はしているし…整形については、どうしてもわかり合えないというか。

――親子でも全て理解するのは難しいこともありますよね。

【あさみさん】はい。小さい頃から母に認められたくて頑張ってきたし、ずっと悩んでいた顎の手術を決めたのは大きな決断だったのでわかって欲しい気持ちもあります。でも、母にとっては小さいころから見てきた私の顔に愛着があっただろうから、変わってほしくなかったんですよね。親子で価値観が違う部分もあるし、お互いが傷つくならその部分からは離れようと思うようになりました。

――直接お話しすることは無くても、お母さまからの手紙で心境の変化はありましたか?

【あさみさん】ありました。今までは、自分が満足いくまでキレイになりたいと思っていたんです。でも母の手紙をきっかけに、「もう整形いいかな」と思うようになりました。ないものねだりをやめて、今自分のあるものに目を向けられるようになったというか。今も自分の顔に満足はしていないですけど、実際にどこか整形しようとは思わないです。それが、母からの手紙をもらって一番ありがたかったことだと思います。

■完璧主義で努力ができる性格は、母が大事に育ててくれた過去があってこそ

――現在『ミスiD2021』にもエントリーされていますね。今後はどんな活動をしていきたいですか?

【あさみさん】自分が傷ついたことも、逆に励まされた言葉も、そして整形のことも…発信していくことで誰かしらの背中を押せる存在になれたらいいなと思って応募しました。もともと顎の整形を決めたのは、SNSでの言葉がきっかけだったので、今後は自分が痛感した言葉の重みをテーマに発信していきたいです。

――見えない誰かの心ない一言が、人生を変えることにもなり得るんですよね。

【あさみさん】はい。みんな、何かしらのコンプレックスや人に言えない事情を抱えていると思うんです。相手にそのつもりがなくても、言われた言葉が傷にヒットすることもある。そもそも、なぜアンチコメントが発生するのか心理学を勉強したり、自分なりにいつか小説を書いたりして、言葉の重みを伝えていけたらと思っています。そしていつかまた教育に携わりたい気持ちもあります。

――では…これからもっと幸せになれそうですか?

【あさみさん】人間的にまだまだですし、毎日必死にもがいて試行錯誤していますが、やりたいことや夢は全部叶えるスタンスで、強い意志を持って幸せになりたいです。応援してくださるファンの方や、プライベートで支えてくれる友だちもいるので、どんな状況に置かれても幸せになれる人になりたいと思っています。

――最後になりますが、今お母様に伝えたいことはありますか?

【あさみさん】母の手紙のおかげで整形に歯止めがかかった部分もあるし、今あるものに目を向けられるようになりました。もともと完璧主義で、努力ができる性格は母が大事に大事に育ててくれた過去があってこそだと思うので、本当に感謝しています。照れくさくて言ったことがないし、たぶん今後も、結婚式で手紙を読むときぐらいにしか、この気持ちは伝えられないんじゃないかなと思っています(笑)。